2017年07月19日

警告:地球上で今、6度目の大量絶滅が進行中

SOTT 地球の変化


警告:地球上で今、6度目の大量絶滅が進行中
https://sott.net/en356175


ダミアン・キャリントン
ガーディアン
2017年7月10日

(※ライオンの写真1)
c Shutterstock/Sofiaworld

ある研究の結果、何十億という動物個体がほんの数十年の内に失われたことが分かり、科学者たちは「生物絶滅」を口にしている。
http://www.pnas.org/content/early/2017/07/05/1704949114
https://news.vice.com/story/humans-are-accelerating-the-next-mass-extinction-study-says
http://b.hatena.ne.jp/entry/341675808/comment/fujikumo

この数十年間に野生の「生物が絶滅」しているということは、地球の歴史上、6度目の大量絶滅
http://mixi.jp/view_bbs.pl?comm_id=2590126&id=79245620
が進行中であることを意味し、研究の結果、これまで恐れられていたよりも事態はずっと深刻であることが判明したのだ。

科学者たちが、普通種と珍種を取り混ぜて分析を行った結果分かったのだが、地方に棲む個体の数が数十億も減っていたのである。科学者たちは、人間の人口過剰と大量消費が危機の背景にはあると非難するとともに、これは人間文明の存続にとって脅威であり、対応策を講じるための時間はごく僅かであると警告する。

論文審査のある専門誌『全米科学アカデミー会報』に発表された本研究は、科学論文では一般的な冷静なトーンを避け、野生生物の大量喪失を「生物絶滅」と呼んで、「人類文明を基礎から脅かす恐るべき事態」だと述べる。

本研究を主導したメキシコ国立自治大学のヘラルド・セバージョス教授はこう述べる:
http://www.kagaku-kentei.jp/news_detail/data/152


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非常に悪い状況となっているので、強い言葉を用いないのは不道徳の誹りを免れないだろう。
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これまでの研究では、直近の数百万年間と比べた場合、種の絶滅の発生するペースがかなり速くなってきているものの、それでも依然、種が絶滅するという事態は比較的まれであり、生物多様性が失われつつあるにしても、その進行は緩やかである、というのが大方の見方だった。それに対して、この新研究ではより広い見地から、数多くの普通種を評価しているのだが、この結果分かったのは、世界中で動物の個体数が減少しており、依然としてどこかで姿を見かけはするものの、分布範囲は狭まっているということだった。

本論文の研究者たちによれば、現時点では絶滅危惧種に分類されていない数千種のうち、1/3で個体数が減少しており、この数十年の間に全動物個体数は悪くすると半減しているという。地上に棲む哺乳類の詳細データを入手した結果、これらの種のほぼ半数では、前世紀に分布地域が80%減少していた。本論文の研究者たちは、何十億という哺乳類、鳥類、爬虫類、両生類の個体が地球上から失われた結果、6度目の大量絶滅は、調査分析前に彼らが考えていた以上に進行していたと言わざるを得ない、としている。


調査した哺乳類177種のうち約半数の分布地域が、1900年から2015年の間に80%以上減少

分布地域が80%以上減少した種の割合(%):

c PNAS
(※写真2=図の説明)
このグラフは、1900年頃から2015年頃の間における、5大陸/亜大陸毎および、世界全体での陸上種哺乳類の減少率を示したものだが、大陸/亜大陸によってその度合いが異なるのが分かる。世界トータルで見た場合、60%以上分布地域を減らした種の数が55%を占め、ヨーロッパとアジア、アフリカは概ねこのパターンになっているが、北米と南米では、35-40%の種において、分布地域の減少が20%以内に留まっている。

c PNAS
(※写真3=図の説明)
実際に個体数が減少している陸生脊椎動物種に関して、国際自然保護連合(IUCN)が「絶滅危惧種」と「低リスク種」のどちらに分類しているかの割合(%)を示したもの。このグラフから明らかに見て取れるのは、今のところ絶滅危惧種に分類されていない種(脊椎動物の約30%)ですら、個体数が減少しているということである。鳥類の場合この傾向は顕著で、減少している種の55%ほどまでもが、未だに「低リスク種」に分類されている。

本論文の研究者たちは、こう結論している:


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こうして起きている生物絶滅は、人類の生態系、経済、社会に深刻な影響を及ぼすだろう。最終的に人類は、宇宙において我々が知っている生物種だけでも、その多くを絶滅させる結果、とても高い代償を支払うことになるだろう。
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生物個体数の減少を食い止めるための行動は可能だが、見通しは明るくないと彼らは述べる:


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あらゆる兆候が示しているのは、今後20年のうちに、生物多様性はさらに強力な打撃を被るだろうということであり、人類を含む生物/生命の未来予想図は暗澹たるものとなっている。

野生生物は、生息地破壊や乱獲、毒物中毒、外来種の侵入、気候変動によって滅びつつある。だが、こうした要因の中でも最大のものは、「とりわけ富裕層による、人口の過剰、絶えざる人口増加、そして大量消費である」と本論文の研究者たちは述べる。その中には、1968年に独創性に富みながらも論議を巻き起こした著作『人口爆弾』(※宮川 毅 (翻訳))を著した、米スタンフォード大学のポール・R.エーリック教授
http://karapaia.com/archives/52194858.html
も含まれている。
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SOTT編集部コメント:エーリックの予見の殆どは実現していない。
https://schoolworkhelper.net/paul-r-ehrlich-overpopulation-disaster-theory/

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「我々がこの論文の中で行った真剣な警告には留意が必要だ。というのも、人間の文明は、穀物の受粉や保護から、海洋性食物の供給、住むのに適した気候の維持に至るエコシステム・サービスを提供してくれる、植物・動物・微生物に頼り切りだからだ」と、エーリックはガーディアンに語った。エコシステム・サービスとしてはこれ以外にも、きれいな空気と水がある。

「対応策を講じることのできる時間はごく短い」とエーリック。「悲しいことに、文明が長く生き残るために必要な人口削減を人類が始めるには、長い時間を要するだろう。しかし、その一方で、消費の局面や『弥縫策』として可能なこと ― 野生動物保護地区の設置や多様性保護立法 ― も多く存在しよう」。地球上の野生生物保護のための資金を工面するには、国際的な機関を設立する必要がある、とセバージョスは述べる。
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今回の研究では、国際自然保護連合(IUCN)が「絶滅危惧種」と「低リスク種」に分類している陸生脊椎動物27,500種のデータを分析し、その1/3がこの数十年で個体数を減らしていることを発見した。これらの多くは普通種であり、セバージョスはお馴染みの動物種の例を挙げている:


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メキシコシティー郊外にある我が家では、毎年ツバメが巣を作っていたものだ ― だが、この10年というもの、そうした姿を見かけない。
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研究者たちはまた、ライオンという「象徴的な」例を挙げている:


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かつてライオンは、アフリカ、南ヨーロッパ、中東のほぼ全域と、そこから北西インドにかけての地域に分布していた。だが現在では、ライオンの殆どは居なくなってしまった。
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c ResearchGate
(※写真4=図のタイトル)
現在に至る、ライオン分布状況の歴史
(※緑が現在、茶色が過去)


この新研究には参加していない、米国デューク大学のスチュアート・ピム教授は、全体的な結論は正しいとしながらも、6度目の大量絶滅が既に進行中であるという考えには同調しない:


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それはまだ起こっては居ない ― まさに起きようとしているという段階だ。
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ピムはまた、本研究で用いられた大雑把なアプローチには注意すべき重要な点がある、とも述べている。


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広範囲に亘る地域から動物種が消えていることについて懸念すべきだというのは全くその通りだと思うが、立証の仕方はかなり乱暴だ。世界的に見た場合、大量に動物種が失われている地域があるのは確かだが、顕著な回復を示している地域も、同様に存在している。ライオンの保護で実績を挙げている南アフリカのような国にとっては、かなり手厳しい内容である。
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英国ロンドン動物学会のロビン・フリーマンはこう述べる:


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総体的な観方は興味深いものだが、本当に興味深い核心部分は、細部に現れるものだ。すなわち、特定の地域で個体数の減少をもたらしている要因が何か?ということである。
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フリーマンは、3000種を分析した2014年の研究チームに参加していた。その時の分析では、1970年以降、動物個体の50%が失われたことが判明しており、数字的には今回の研究と一致しているのだが、用いたIUCNのデータは異なるものだった。彼も、激しい言葉使いが必要であるという点には同意している:


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破滅的な動物個体数の低下を我々は現在目の当たりにしているのだということを人々に気付いてもらわねばならない。この新論文は、そのための議論に相応しい場を提供するものだが、はっきり画すべき一線というものもある。
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環境問題の根本原因が過剰人口であるという考え方にはかねてより賛否両論あったのだが、エーリックが1968年の著書で述べた、1970年代には何億もの人々が飢えて死ぬだろうという事態は起こらなかった。これは部分的には、新種の高収穫穀物のお蔭だったろう。エーリック自身も、そういうことが起こり得ると述べていた。

エーリックは著書『人口爆弾』には欠点があったと認めつつも、同書を世に問うた中心的な狙い ― 人々に地球規模の環境問題が存在しており、人口こそが問題なのだと警告すること ― は達成できた、と言う。彼のメッセージはこんにちも依然として単刀直入である:


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人口問題など無いと主張する科学者を教えてくれたら、彼が馬鹿者だと証明してみせよう。
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地球で過去に起きた大量絶滅のビッグファイブ

オルドビス紀の終わり、4億4300万年前
厳しい氷河期のために、海面が100m下がり、全生物種の60-70%に相当する、当時隆盛を極めていた浅瀬の海棲生物が滅びた。やがてその氷が溶けると、直後の海は酸欠状態になった。

デボン後期、約3億6000万年前
目茶苦茶な気候変動が長く続き、またしても、浅い海に棲む生物は大打撃を被って、サンゴのほぼ全てを含む、70%の種が滅びた。

ペルム紀-三畳紀、約2億5000万年前
三葉虫と巨大昆虫を含む、95%以上の種が死に絶えた大絶滅。シベリアで火山の大爆発が起こったために、地球が猛烈に温暖化したせいとされる。

三畳紀-ジュラ紀、約2億年前
種の3/4が滅びたもので、これもまた、別の巨大火山爆発のせいだろうという。このため、隆盛を極めていた恐竜の多くが地上から姿を消した。

白亜紀-第三紀、6500万年前
現在のインドで巨大火山が噴火した直後に、巨大な小惑星がメキシコに衝突したため、恐竜とアンモナイトは全滅の憂き目を見た。哺乳類、最終的には人類が繁栄するきっかけとなった。


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SOTT編集部コメント:現在野生生物の個体数が減っている=大量絶滅は、人類の人口過剰と大量消費のせいなのだろうか?おそらくはこうした要因も影響してはいようが、かつてのビッグファイブを説明するような重要な原因ではないに違いない。太陽活動極小期ないしは、さらに厳しい太陽の休眠期を遡って調べて行くと、これらに呼応して全太陽放射照度 (TSI)の変化が起きていることが分かる。そのような時期には常に地球上で最悪/激甚の地震が起き、火山噴火が増加し、地球規模での寒冷化が進んで氷河期となっているのだ。太陽エネルギーの出力がドラマチックに減少する結果、地球全体の気温に影響が出、気象力学や温度帯さえも変わり、植物や動物王国に衝撃を与える。気候変動の専門家/著作家のジョン・L・ケイシー(*注)が述べているように、次の太陽休眠期は既に始まっている。
https://en.wikipedia.org/wiki/John_Casey_(climate_change_author)
動物王国で起きている個体数減少はこうした変化の影響だ。太陽が主導権を握っている間は、これに関して我々にはさしてできることは無い。人類が地球や動物というリソースに依存している以上、深慮し代替策を探る必要のある問題が増えて行き、やがて危機的状況を迎えるのは必定である。

(*注)『暗い冬 太陽はどうやって30年間の寒冷期を惹き起こすのか』および『大隆起! なぜまもなくアメリカに壊滅的な大地震が起きるのか』を参照。
https://matome.naver.jp/odai/2143626370191875201
posted by たカシー at 11:04| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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