2017年06月16日

音楽は薬だ:楽器を演奏することの神経化学的効果

SOTT 魂の科学


音楽は薬だ:楽器を演奏することの神経化学的効果
https://sott.net/en353178


カレン・フォスター
「病気予防」ドットコム
2017年6月5日

ベイクレスト・ヘルス・サイエンシズ(=カナダ トロントの有料老人ホーム)で最近行われた研究の結果、どうして楽器を演奏すると高齢者が聴き取りのスキルを維持でき、加齢による認知機能低下を避けることができるのかについての決定的な秘密が明らかになった。この発見は、音楽トレーニングによる脳リハビリテーション介入に発展をもたらすことだろう。

400にのぼる科学論文が、「音楽は薬だ」という昔からある格言が正しいことを証明している。
http://meigen.shiawasehp.net/prov/149.html
音楽による神経化学的効果によって、人体の免疫系の働きは向上し、不安レベルは低下する。音楽は、薬物には太刀打ちできないぐらい気分調節に役立つのである。オピオイド
http://takapachi1962.seesaa.net/article/371635253.html
もまた、音楽が持つ気分や痛み、幸福感に対する無数の効果の原因であり、音楽から加齢を遅らす効果を得る上での手掛かりをもたらす。
http://preventdisease.com/news/12/013112_Music-Training-Has-A-Direct-Biological-Impact-On-How-You-Age.shtml

冒頭で述べた、ジャーナル・オブ・ニューロサイエンス誌(=米国神経科学学会が発行する週刊の学術誌)
に発表された研究によれば、人が楽器を使って音を出す術を学ぶと、短期間のうちに聴き取りスキルを向上させるよう、脳波が変化するという。
http://www.jneurosci.org/content/37/21
(※37巻21号にロス博士の名は見当たらないです。こちらの巻号の誤りのようです。)
http://www.jneurosci.org/content/37/24/5948
http://www.baycrest.org/research-news/uncovering-why-playing-a-musical-instrument-can-protect-brain-health/
脳活動における、このような変化は、脳が自らを配線し直し、人が仕事を行う能力を阻害する怪我や病気の影響を相殺するものだ。

「音楽が脳に有益な影響を与えることは知られていましたが、音楽のどんなところがこの効果を生み出すのかについては、ある程度しか解明されていませんでした」と、ベイクレスト・ロットマン研究所(RRI)の上席研究員で、本論文の上席著者であるバーナード・ロス博士は語る。「これは楽器を奏で音を再現するのに必要な繊細な動きを学ぶ結果、脳による音の知覚がただ音楽を聴いているときとは違った具合に変化することを示した最初の研究です」

この発見は、脳卒中で倒れながら命を取り留めた患者たちの上半身の筋肉運動のリハビリに音楽を用いたトレーニングが役立つ、というロス博士の研究を裏付けるものである。ベイクレストの科学者達は、個人の音楽的な経歴が加齢時の聴き取り能力や認知機能にどのような影響を与えるかに関する研究で幾度かブレークスルーを経験しており、彼らは加齢による脳の変化が、聴力にどんな影響を与えるかについて研究を続けている。

今回の研究に参加したのは、正常な聴覚を持ち、神経や精神の疾患に罹ったことのない、32名の健康な成人である。彼らはまず、チベット密教の法具楽器シンギングボウル
https://www.youtube.com/watch?v=melh-AS8RUU
(木槌で打って音を出す小型のベル)が出すベルのような音を録音で聴かされ、脳波を記録された。録音を聴いた後、参加者の半分は、チベット・シンギングボウルを手渡され、実際に叩いて、聴かされた音とリズムを再現するよう言われ、もう半分は、コンピューターのテンキーを押して、聴かされた音を再現するよう言われた。

「音楽を奏でる行為には、聴覚系、運動系、知覚系のような、脳の多くの系の協働が必要である、というのが実験前の仮説でした」と、トロント大学の医学生物物理学教授でもあるロス博士は語る。「本研究では脳に直接変化を惹き起こす様子が初めて観察されました。1つのセッションで、音楽を創作するという行為が脳活動に強力な変化をもたらすことが実証されたのです」

この研究の次のステップでは、音楽トレーニングを行った脳卒中患者と、物理療法を施された脳卒中患者との回復状況の比較結果や、高齢者が音楽トレーニングを行った場合の脳への効果が分析される。

追加の研究資金が得られれば、外傷性脳損傷のような筋肉の運動機能に影響を及ぼす他の症例の患者に対して、リハビリのための音楽トレーニング・プログラムを開発する研究も行うとのことだ。

本調査研究は、カナダ衛生研究所からの研究スタッフと機材の支援の下で行われた。

ロス博士の研究成果は、未来の補聴器開発および、聴覚の健康を保つための認知トレーニング・プログラムの開発の礎を築くものである。


---
SOTT編集部コメント:
「脳を鍛えなさい」:アプリは忘れて、楽器の演奏を習いなさい
https://www.sott.net/article/332239-Train-your-brain-Forget-apps-learn-to-play-a-musical-instrument
音楽はどれくらい脳機能を向上させるか
https://www.sott.net/article/294448-How-music-improves-brain-function
神経化学者は語る「音楽トレーニングは語音に対する脳幹の感受性を高める」
https://www.sott.net/article/203384-Music-Training-Enhances-Brainstem-Sensitivity-to-Speech-Sounds-Neuroscientist-Says
posted by たカシー at 11:02| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。