2016年08月04日

ヘルス&ウェルネス・ショー:気分治療(ムード・キュア)

ヘルス&ウェルネス・ショー:気分治療(ムード・キュア)
https://sott.net/en298418

SOTT編集部
2015年5月4日

ソット・ラジオネットワークのヘルス&ウェルネス・ショーは、健康や食事、科学、ホメオパシー、健康文化その他諸々を取り扱います。毎週聞いてね!

本日の話題は、気分や、気分を安定させるサプリメント、気分に影響を与える4つの症候群、炭水化物中毒、腸と脳のつながり、そして、神経伝達物質のアンバランスに対する解決策です。

いつものように、ペットコーナーもあります。

収録時間。。。

ダウンロード。。。

ソット・ラジオ・ネットワークのショーをライブで聴き、チャットし、電話で参加しよう!

以下は、本ショー番組の音声から起こしたものである:


ジョナサン(Jonathan):ハロー、ジョナサンだよ。今日の司会を務めます。このバーチャル・スタジオに世界じゅうから参加してくれるのは、ダグ、エリカ、そしてギャビーだ。残念ながらティファニーは今日はお休みなんだ。寂しいね。もちろん、ゾーヤは後の方のペットの健康コーナーでいつものように登場するよ。

今日は、幾つかの記事から始めよう。全体的なテーマは、気分治療、すなわち、自然な手段、サプリメント等を用いて気分のアンバランスに対処する方法についてだよ。最初の記事は、SOTTで取り上げた『思考がネガティブだって?機能性細菌食品(◆体に良い生きた微生物を利用した食品)を試しなさい』だ。曰く、
https://sott.net/en295406
「最新の研究によれば、腸内細菌はネガティブな思考法と結びついていて、機能性細菌サプリを服用すれば、ネガティブな考えを減らせるという。ネガティブな思考法とは、ネガティブな考えからネガティブな考えへと次々に導かれる思考の堂々巡りと定義できる。この原因はしばしば『虫の居所が悪い』からだと軽く考えられがちだが、実は悪玉菌による症状かも知れないのだ」

これは、既に本ショーで幾らか議論した、脳-腸つながり;腸は脳につながっているという経験知に信ぴょう性を認めるものだ。だからこそ腸は第2の脳と呼ばれるのであり、数多くの神経伝達物質は、実は腸の中で作られているんだ。時にあなたが悪い物を食べると、腸内細菌が滅茶滅茶になり、細菌環境がすっかり破壊されてしまう。この結果、あなたの脳内の神経伝達物質のバランスが狂い、あなたはネガティブな考えに捉われ、それが憂鬱や不安等と解釈されることになるんだけど、実際には、あなたの腸内でのアンバランスが原因なんだ。

これについては、このショーでも話したことがあると思うけど、オレガノ・オイルで度が過ぎた細菌デトックスを行った際に、僕自身、とてもよく似た体験をしたんだ。あまりやり過ぎたもんだから、腸内バクテリアを殆ど全滅させてしまい、数週間、気が滅入ってふさぎ込んでしまったんだ。何が起きたのかようやく気付いた僕は、機能性細菌のサプリメントを飲み始めたところ、たちまち変化が訪れた;気分が良くなってきて、食物の消化もずっと良くなったんだ。これは明らかに腸-脳つながりのせいに違いないと思ったよ。

悲しみに対する認知的反応性とはどういうことだろうか?認知的反応性という概念は、憂鬱症状の原因を調べるために、認知行動療法(セラピー)の研究者が考えたものだ。ネガティブな思考法をする機会が減れば、憂鬱症状が減少するという風に関連付けられてきた。このセラピー法は、ネガティブな思考法がしばしば、鬱病患者が回復するのを妨げる働きをすることを解明した。しかし、ネガティブな思考法が必ず憂鬱状態を生み出すとは限らない。ライデン大学は、このような悲しみに対する認知的反応性と鬱病の両方を研究してきた。ライデンで開発された問診票は ― 「ライデン抑うつ感受性尺度(LEIDES)」と呼ばれる ― 患者のネガティブな思考法が、絶望的な考えが嵩じるのにどれぐらい影響するかを判定するのに役立つことが分かっている。

ということで、あなたの腸内細菌のバランスが崩れたために、神経伝達物質がアンバランスになって、ふさぎ込んでいるようなときには、ネガティブな思考法がそれを悪化させたのだと気付くだろう。ネガティブな思考法が嵩じる結果、この堂々巡りとなり、ますます悪い事を考えるようになるのだが、その一次的な原因は本質的に腸内細菌なのだ。

これは極めて興味深いと僕は思って、本日のショーに取り上げたのだが、多くの人にとっては、新しい話題ではないかも知れないね。腸が脳に関係していると聞いた時、僕は「あり得ない!」と思ったんだ。でも、このような経験をした人は、腸内細菌に異常がないか、是非とも調べてみた方がいいだろう。

次の記事はエリカからだ。キミは食物依存症等について幾らか調べた筈だ。エリカ、少々披露してくれないか?

エリカ(Erica):了解よ。本日のトピックに関係ある記事を2つ見つけたのでシェアするわね。どちらも「ナチュラル・ソサエティ」サイトから。1つ目は、2000年から2012年までの期間で、どれぐらいの加工食品が購入されたかについての調査研究よ。研究者は、15万7000世帯が食品を購入した際のバーコードデータに注目したの。アメリカの食料品店における購入品目の多年に亘る分析によると、購入された食品の総カロリーのうち、高度に加工された食品が60%を占めることが分かったというわ。リスナーとチャット参加者のために言っておくと、高度に加工された食品とは、ソーダやクッキー、ポテトチップ、白パン、キャンディーのことよ。

この記事は興味深いと思ったわ。だって、多くの要素がこの問題には関わってるんだもの。1つは、記事を書いたマイク・バレットが言っていることで、こうした食品の原料は栄養分が少なく、それらは往々にしてGMO(遺伝子組み換え生物)なの;主に使われるのはコーンだけど、それは、有害な数多くの保存料成分が使われる結果、賞味期限が長いからよ。さらに彼はこう言ってるわ。「加工食品には高い常習性があることが、多数の研究で明らかになっている。数多くの研究の結論と同様、ある研究では食料品店の棚にはびこるジャンクフードは、脳の中の飢えや、渇き、身体の自然なリズムとサイクルを司る部分の機能を変えてしまうという。つまり、加工食品やジャンクフードは常習性があるのだ」

同じ線に沿った内容の記事をもう1つシェアしたいの。以前のショーでも取り上げたかも知れないけど、
http://www.sott.net/article/295152-Officials-label-healthy-eating-as-newest-eating-disorder
4月12日に公表された記事で『当局、健康食を最新の摂食障害に認定』というものよ。記事にはこう書かれているわ。「あなたは生活の中で、ヘルシーでクリーンな食事に重きを置いているだろうか?『精神医学当局』は精神障害を網羅したリストに健康食を加えようとしている。そのような食事を心がける人々は、オルトレキシア(=不健康だと考える食品を避けることで生じる極端もしくは過度な先入観によって引き起こされる摂食障害や精神障害)
という摂食障害に罹っているというのだ」

ということで、もしあなたがモンサントの化学薬品や、人口添加物、果糖たっぷりのコーンシロップまみれの食べ物を食べないならば、基本的に基地外に違いないというのよ。


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デイリーメールのレポートは、オルトレキシアによる摂食障害という考え方を強くプッシュしている『精神医学当局』の最新の宣言をこう分析する:


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臨床医の中には、オルトレキシアは別個の摂食障害だと認識すべきだと論じて、臨床的なDSM(=精神疾患の分類と診断の手引◆米国精神医学会による)
基準を提唱する者も居る。彼らは体重が減ってでも完璧あるいは純粋であるという感情を求めようとする、オルトレキシアによる病的な行動は明らかに拒食症ないし過食症と見做し得ると述べる

なぜ健康食が最新の摂食障害なのか:それは、生食/原始人食(ローフーディスト/パレオダイエット)実践者たちは、栄養に関する危険な妄想にとりつかれるリスクがあるからなのだ。
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そこで、彼はこう言うの。


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お分かりだろうか?生食/原始人食実践者たちには、栄養に関する危険な妄想にとりつかれるリスクがある。つまり、一生そのような食べ方をするという認識で、スタンダードなアメリカの食事を拒絶するなら、あなたは摂食障害に罹っているというのだ。
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これは興味深いと思うのよ。この記事の最後の部分で、彼はこう言ってるわ。「少なくとも彼ら(=精神医学当局)は摂食障害には罹っていない。というのも彼らは、想像し得る限り最も安価で、かつ最も毒性の高い食品添加物を使った食品を徹底して供給している諸企業を問題だとして取り上げていないからだ」。という訳で、原始人食を食べていて、食べ物に関して心配している人は、SOTTで取り上げた、このアンソニー・グァシアディーの記事によれば、オルトレキシアに罹っているかも知れないのよ。チェックしてみてはどうかしら。

去年の2月にも同じような事を述べている記事が発表されているので、どうやらメディアが再び論じようと取り上げたらしいわね。なぜかというとおそらく、原始人食がホントに流行してきていて、多くの人々がこれについて議論したり、実践してライフスタイルを変えてるからでしょうね。

ダグ(Doug):何とも微妙な状況になっているね。というのも、僕はオルトレキシアというのは本当にあると思うからだ。僕は確かに、この種の事に関する不健康な妄想を持っている人々に沢山出会ってるんだ。問題なのは、彼らには食品の良し悪しの区別が出来ないことだろうと思うんだ;健康食を実践したいと思っている人がみな、この種の障害である訳じゃない。という訳で、人々が自分で判定できねばならないグレーエリア/境界線が存在するという、微妙な状況になってるんだ。確かに誰もが、精神医学的な評価を行って、このような区別ができるとは思えないね。

ギャビー(Gaby):あなた、これに関して随分詳しいわね。

Doug: Yeah.

Jonathan: そうだね。健康食を実践したいと思ってる人は、草で育てられた牛の肉が見付からないと、不安発作に襲われる程の、いわばOCD(=obsessive-compulsive disorder、強迫(性)障害、強迫神経症)
の類にまでなっているかも知れない。オルトレキシアと呼ぶかどうかは、おそらくこの種の状況に対する反応次第だね。でも、単に健康食に関心があって、そうした食品を入手しようとしているというだけなら、障害ではないだろう。

Doug: 僕も言っておきたいんだが、僕は奇妙で、妄想に取りつかれてると思われるような原始人食者には出会ったことがないけど、そのような生食主義者には確かに会ったことがあるよ。

Erica: ホント、そうね!あと、ベジタリアンね。

Doug: Yeah, 全くだ。これも食事に関係あるのかも知れないね。これまで徹底的に食事法が脳に与える影響を扱ってきたように、こうしたことでOCDになることからして、そのような人々には、脳が必要としている不可欠な栄養が欠けていると言えるだろうね。

Erica: 疑問なんだけど、オルトレキシアを患っている人々に対して、当局はどんな薬を処方するのかしら?

Gaby: 公式なコメントはないわ。

Jonathan: これに関して、精神医学者たちがどう感じているのか、実に興味深いね。というのも、このような観方は、場合によっては実際に価値ある診断ツールであるDSMの信用を落とすものだと、僕は思うんだ。DSMを完全に捨て去るべきだとは思わないんだけど、その完全性に対して極めてダメージを与える事だと個人的に思うんだ。

Doug: 現時点では、DSMの内容の多くは有効性に疑問があると思うな。

Jonathan: Yeah. という辺りで、次の記事に行くとしよう。ギャビー、キミは憂鬱と腸管壁浸漏症候群(リーキーガット)
http://www.nutweb.sakura.ne.jp/webdemo/Jlgs.htm
とのつながりについて、2つの記事を紹介してくれるんだね。

Gaby: Yeah, 精神医学などに関する議論を扱った記事を2つ紹介するわね。最初の記事のタイトルは『憂鬱状態のあなた、栄養での解決法をお試しあれ』で、
http://www.sott.net/article/293883-Depression-Why-not-start-with-a-nutritional-solution
『小麦は食べるな!(直訳:小麦腹)』
http://blissful-orchard.cocolog-nifty.com/blog/2013/12/wheat-belly-a29.html
(日本文芸社)
http://blog.livedoor.jp/genkimaru1/archives/1912821.html
の著者であるウィリアムス・ディビス博士が書いたものよ。彼は読者に、精神医学や心理学の分野で、食事についての議論が殆ど行われてこなかったことを思い出すようにと言いつつ、悪い食事法が暗いムードを増幅させ、悪魔の発生を許すのだと、直截的および比喩的に述べてるわ。良い食事法をしたからといって、過去のトラウマや悲しみが消える訳ではないけど、生活上の出来事に対して、より自然に適応する助けにはなるわ。

彼は自身の経験から、気分を昂揚させるのに役立った事を挙げているの。1つ目は小麦や穀類の摂取を止めることよ。そうすることで、グルテンや類似のタンパク質に由来する気質を変えられるの。それらは妄想症や精神病の症状を発症させる鎮痛剤と同等で、躁病や衝動性疾患、鬱病を惹き起こすのよ。ということで、まずはこれ:小麦や穀類を止めなさい、ということね。

2つ目は、彼の経験によれば、ビタミンDを摂取するのが効果的だと言うの。最適なビタミンDレベルを達成するには、1日あたり概ね4000から8000IU(国際単位)が必要だと言ってるわ。一般的には、200IUから1000IUという数字がお馴染みなんだけど、5000IUは取らないとね。

それから3つ目として彼は魚油を挙げてるわ。日に合計3000mgは取るべきだってね。何度かに分けて取ってもいいけど、きちんと取れば魚油は気分をよくしてくれるのよ。

次は、ジョナサン、あなたもさっき言ってたけど、腸内細菌叢を養うことよ;機能性細菌のサプリメントか発酵食品を取ることでね。以前のショーでも話した通り、ラクトバチルス・ラムノサスGGは
http://nootriment.com/ja/lactobacillus-gg/
優れた機能性細菌よ。

サプリメントとして、彼はトリプトファンも挙げてるわ。トリプトファンは、気分を良くするセロトニンの体内での生成を促すんだけど、セロトニンは、気分を良くする上で大事な快眠を得るのに役立つメラトニンの前駆体でもあるのよ。ディビス博士は寝る前に500mg取るのがいいと言ってるんだけど、効かなければ2日で1500mgまでの範囲でやり繰りしなさいと言うの。メラトニンの生成を促すため、就寝時がいいってね。

彼のリストの最後から2番目は、運動よ。気分が落ち込んでる時にやるのは、そう簡単ではないわね。だから彼は、気楽に始めることを勧めてるわ;散歩をしたり、ガーデニングをしたり、子どもたちと遊んだりということから始めて徐々に増やせばいいってね。

最後に挙げられてるのは、つられて笑うことよ。

ということで、以上がデイビス博士お気に入りの憂鬱状態の栄養による解決法だわ。

2つ目の記事は、私のお気に入りの1つで、2013年のSOTTドットネット・データベースで公開されたものよ。タイトルは『どうしてあなたの脳は働かないのか?』。
http://www.sott.net/article/267780-Why-isnt-my-brain-working
ダティス・カラジアン博士による「脳の健康本」サイトからの引用よ。この記事は、腸の健康がとても重要だと強調してるの。なぜかと言うと、初期の本ショーや今日のショーの冒頭でも触れたように、腸は脳の健康に深く影響しているからよ。諸々の研究によれば、腸のトラブルは、鬱病や気分障害だけでなく、パーキンソン病や物忘れ、統合失調症にも関係があるの。この記事は、リーキーガットが炎症を惹き起こすのは身体だけでなく脳に対してもそうだという点を強調してるのよ。というのも、リーキーガットは、毒素や寄生虫、バクテリア、菌類、その他の異物が血流に入り込むのを放置するからなの。脳が炎症を起こすと、憂鬱やその他の気分障害が起こるわ。実際、鬱病の「思考に霧がかかった」感覚や持続性の憂鬱症状、自己免疫症や炎症がある人は、消化のトラブルがなくても、リーキーガットを疑うべきだわ。

ということで、この記事を読んでみると分かるんだけど、リーキーガットの人が避けるべき食品と、それを治すのに役立つ食品のリストが載ってるの。殆どの野菜は問題ないんだけど、ただし、ジャガイモや胡椒、トマトのようなナス科のものは避けるべきで;ザウアークラウトや紅ショウガ、キュウリの漬物のような発酵食品や肉の脂身は推奨されてるわ。だから、これは初めてあるいは久しぶりに食事法を変えようとする人たちにとって恰好の出発点なのよ。これらが私の取り上げたかった記事よ。

Jonathan: 素晴らしい!Thanks Gaby. 繰り返すけど、気分治療と、こうしたアンバランスがいかに気分に影響するかが今日のテーマだ。前の日に酒を飲んだり、ひどい料理を食べたりといった特別な事もしてないのに、朝起きてみると、世界じゅうが暗く感じられて気分がさえないという経験は誰だってあると思う。時にはなかなか良くならないものだ。優しい言葉をかけられても素直には受け取れず、不平がましく聞こえたりもする。こうした事の多くが、体内におけるアンバランスのせいだというのは、僕にとってはこの数年に分かった、驚くべき新事実だったんだ。こんにち、このような状態を改善しようとして薬を飲んだ結果、さらにバランスが悪化して、ネガティブな思考法の負のスパイラルにはまってしまうという人が、不幸にも、なんと多いことだろう。このような薬品を飲むと1日か2日、あるいはもう少し長い間は気分が良くなるかもしれないけど、問題はこうした薬の服用を続けねばならないことで、時の経過とともに、悪化の一途を辿ることになるんだ。

リスナーの何人かは、このような事を自ら、あるいは親しい人が経験している筈だ。僕自身は抗鬱剤を使ったことはないけど、使ってる人を知っている。これはただ事じゃない。抗鬱剤は心身の健康に対して非常にダメージを与えるし、飲みだすとやめるのがとても難しくなるんだ。という訳で今日は、気分に影響を与えるようなものについて話して行こうと思う;これらの原因は何だろうか?生活環境がネガティブであることを別とすれば、こうした問題の幾つかを緩和するために、食事法や服用する薬などで改善できる点があるんだ。その結果、ずっと気分も楽になって、生活の中で直面する紆余曲折に対処できるようになるんだよ。

まずはギャビーの方から、気分や精神状態に影響を与える4大症候群について、少々紹介がある。

Gaby: この4大症候群というのは、ジュリア・ロス博士の経験に基づくものよ。彼女は『気分治療』という本を書いてるんだけど、
http://smile.amazon.com/Mood-Cure-4-Step-Program-Emotions--Today/dp/0142003646/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1435590620&sr=8-1&keywords=the+mood+cure
これは、15年以上に亘って彼女が嗜癖/中毒症状その他の患者に対して自身のクリニックで行ってきた臨床研究の集大成だわ。こうした症状には数多くの分類法があるので、彼女がそれらを4つに分けたのは重要なことなの。簡単に列挙した後、それぞれについてざっと概要を言うわね。

第1のグループは、セロトニン障害を抱える人たちよ。第2のグループは、甲状腺障害のある人たちだけど、この人達は、エピネフリンやノルエピネフリン(副腎髄質ホルモン)といったカテコールアミンの欠乏症でもあるの。第3のグループは副腎疲労や副腎障害全般を抱える人たちで、第4のグループは、体内で自然に生成されるエンドルフィンが足りない人たちよ。

ということで、最初の障害はセロトニンに関するものよ。セロトニンは、睡眠を調節したり、痛覚閾値を上げたり、気分を昂揚させる脳内化学物質で、いわばハッピーホルモンなの。セロトニンの受容体(レセプター)は、脳よりも消化管の方に数多くあるのよ。だから、セロトニン・レベルが低下し、あるいは機能不全レベルになると、腸が正常に機能しなくなるの。セロトニン障害を起こす経路に関与しているのが、アミノ酸のトリプトファンで、トリプトファンはセロトニンの前駆体であり、セロトニンは眠気を催させるホルモンであるメラトニンの前駆体なの。

抗鬱剤が通常、体内のセロトニン・レベルを人工的に引き上げようとするのはそうした理由からよ。でも、往々にして事態は悪化するの。というのも、カーボを食べすぎたり、ストレスが大きすぎると、セロトニンが使い果たされるために、そもそもセロトニンが不十分になってるからよ。だから、人工的にこの経路に干渉しようというのは普通悪いアイディアなの。というのも、こうした薬剤のせいで、セロトニン障害の人は線維筋肉痛や過敏性腸症候群(IBS)になることがあるからなのよ。こうした人は宵っ張りが多いわ。メラトニン不足のために、寝つくのがとても困難だからね。彼らは自尊心の低い心配性で、とてもネガティブ(悲観的)かつ強迫観念に駆られがち。そしてまた、甘い食べ物やスターチ(=小麦でんぷん)質の多い食物に飢えてるの。だからセロトニン障害になるのよ。

第2のグループは甲状腺障害すなわち、ドーパミンやアドレナリン、ノルアドレナリンのようなカテコールアミンに問題がある人達ね。こうした人たちの中には、気分を高めるために、アルコールやチョコレート、カフェインを常用する人が居るんだけど、こうした化学物質が、ドーパミンの前駆体であるチロシンというアミノ酸を消費するからなの。ドーパミン自体、アドレナリンやノルアドレナリンの前駆体だわ。こうした化学物質が不足しているために、この人達は無気力になるの。身体のエネルギーも低下するけど、精神的エネルギーも低いのよ。やる気が出ず、集中するのが難しくなり、いくら寝ても寝足りず、体重がとても増えやすいの。身体が冷えやすく、特に手足がそうね。ドーパミンの分泌を促す刺激を求めて中毒になる結果、ついにドーパミンが枯渇してしまうのよ。そうした中毒の例は数多くあるけど、真っ先に思いつくのは、コカインやポルノ、マリファナ、ビデオゲームの中毒ね。どの中毒も、ドーパミンのレベルを上げようとするものよ。という訳で、これはドーパミンと甲状腺の障害なの。

第3のグループは副腎疲労だけど、ここで思い出すべきなのが、副腎ではコルチゾールや生殖ホルモンであるデヒドロエピアンドロステロン(DHEA)が作られていることよ。DHEAは若返りホルモンであり、「戦うか逃げるか」反応や自己調節を司るホルモンよ。このグループの人たちは、極めてストレス過剰で、締め切りに追われる性質、働き過ぎなの。とても緊張しがち、筋肉も緊張していて、圧倒されるように感じ、気持ちが不安定だわ。光や雑音、化学物質の臭いにも敏感で、長い事食べずにいると気分が悪くなるくせに、朝、目覚めても空腹感がなく、朝食を抜いてコーヒーだけで済ましたりするの。副腎からのホルモンを最後の1滴まで絞り出してるのよ。食べ物に対するアレルギーや脱毛症の人も多いわ。女性の場合は通常より毛深いこともあるの。感染症にも罹りやすいのよ。普通、最近とてもショッキングな事があった人たちで、大手術や失業、離婚といったストレスを経験してるの。これが副腎疲労よ。

最後のグループは、自然のエンドルフィン、体内モルヒネに問題がある人達よ。とても神経過敏なの。『神経過敏』というタイトルの本
http://smile.amazon.com/Highly-Sensitive-Person-Elaine-Aron/dp/0553062182/ref=sr_1_1?s=books&ie=UTF8&qid=1435590800&sr=1-1&keywords=highly+sensitive+people
があるくらいよ!感情的/肉体的な痛みに襲われてるの。すぐに悲鳴をあげるわ。辛い事に立ち向かうのを避けようとするの。体内モルヒネと言うべきものが無いからよ。確かに痛みを感じやすいんだけど、喪失や悲しみを乗り越えるのを困難に感じるの。彼らは喜びが欲しくて、パンや乳製品といったありふれたものから、マリファナのようなドラッグまで手を出すわ。彼らは小説を読んだり、映画を見たりといったありふれたことも渇望するんだけど、人格解離するためなのよ。

ということで、これが4大グループとそれぞれが抱える問題、症状の概要よ。明確になったかしら。

Doug: Yeah, 大いにね。

Jonathan: Yeah, thank you Gaby. お蔭で、気分に影響を及ぼす様々なタイプの症候群と体内の様々なシステムの広範な概要、それらのカテゴリー分けが分かったよ。次はダグ、キミだ。本件に関係する食事の面を紹介してくれないか?食事が気分にどう影響するか、特に、タンパク質がどう関わっているかについて、少し話して欲しい。

Doug: 了解。憂鬱な気分がしたりといった気分障害のときに、食事法を試すべきだという点について、少々詳しく述べるとしよう。食事法は、どんな種類の気分障害に関しても、その手掛かりをつかむ上での重要な側面の1つなんだ。気分障害にはまた、睡眠や運動、電磁波被ばく、瞑想も関係がある。だけど、食事法が大きな柱の1つなんだ。

リスナーの皆さんはおそらくご存知の通り、本SOTTではケトン食事法をかなり強力に提唱している。すなわち、砂糖を燃やす代わりに、脂肪を燃やすモードになるというものだ。カーボ=炭水化物=糖質の摂取を著しく減らして、脂肪の摂取量を増やし、こちらをメインのエネルギー源にすることだ。高脂肪の食事をとることは、気分を安定させるために欠かせない。こうした食事には、必須脂肪や、保護作用を持つ飽和脂肪、油溶性のあらゆるビタミン、豊富なミネラル、さらには、すべての必須アミノ酸を含む完全タンパク質が含まれている。

ということで、ざっとおさらいだが、タンパク質とは、アミノ酸が繋ぎ合わさった鎖なんだ。生物が使用するアミノ酸は20種類あるんだけど、そのうちの8つが必須アミノ酸で、1つが準必須アミノ酸だ。でもケトン食になるよう食事を調整すれば、人体が最適に機能する上で欠かせない栄養素の全てを確実に摂取できるし、その中には、安定した気分を維持するためのものも含まれている。

これとは対照的に、高カーボ食は穀類や豆類を含み、植物性油とトランス脂肪を重視するもので、栄養不足を惹き起こすような有害物質や反栄養素を多く含んでいる。だから、加工品のファストフードは、「ゆっくりとした食べる自殺」に他ならないし、そこに含まれているものは、一般的な標準によれば健康的だと考えられていて、大体菜食主義と殆ど変らないようになっているんだ。

カーボ(=炭水化物)代謝や糖代謝の人の場合。。。炭水化物は体内で最終的に糖になるので、たとえ、良質の動物脂肪も食べるようにしていても、過剰な炭水化物を食べている限りは、インシュリンの働きによって、身体は糖燃焼モードになったままなんだ。このことについては以前にもかなり話した。沢山の炭水化物を摂取している限り、身体は糖燃焼モードのままであり、脂肪から得られる筈のご利益を得られていないんだ。

カーボ食は、タンパク質を糖化する結果となる。タンパク質が最終的には殆どカラメル化してしまうんだ。糖でコーティングされるので、適切に機能できないんだよ。重要な酵素や神経伝達物質、受容体部位も、本質的に非効率ないし役立たずになってしまう。という訳で、カーボ代謝はこの糖化というものが起こるせいでダメージを与えるだけでなく、脂肪代謝のように効率的でもないんだ。だから、こうしたカーボを食べる結果、気分を安定させるためのエネルギーも不足することになる。

メディアは健康になるためには、なるべく菜食主義を実践するよう勧めている。その「頂点」に立つのが、〔動物性食物を一切拒否する〕厳格な菜食主義なんだけど、同じ菜食主義でも、これの対極に位置するのが、いわゆるフレキシタリアニズムで、
http://blog.vogue.co.jp/posts/912699
基本は菜食主義でも、時々は肉や魚も食べるというものなんだ。だけど、これだって必要に迫られて非動物性のタンパク源に頼らざるを得ない。つまり、不完全なタンパク源に頼ってるんだ。不完全なタンパク源ということは、必須アミノ酸を十分に含んでいない。完全タンパク質とは、本当に必要な8種類のアミノ酸のことなんだ。

だから、非菜食主義の栄養源には、これらの必須アミノ酸が全て含まれている。もっと意識の高い菜食主義者は、このような短所を回避するために、「タンパク質組み合わせ理論」と呼ばれる策を講じている。これは基本的に、複数の植物性タンパク質を摂取することで、1つの栄養源では不足しがちなアミノ酸を蓄えようとするものだ。という訳で彼らは穀類を食べるとき、豆類やナッツを混ぜるんだ。穀類に不足しているものを首尾よくナッツや豆類で補おうというんだ。この行動の背景となる信念とは、どんな形であれ、これらのアミノ酸を摂取すれば、動物性の完全タンパク質と同じものが得られるというものだ。

これで一番問題なのは、菜食主義のタンパク源には、スターチが多く含まれていることなんだ。そうしたものには、比較的高いレベルのタンパク質が含まれているものの、他のどんな食品よりも多くのスターチもまた含まれている。だから、十分なアミノ酸を摂取するのは難しくなる。というのも、大量のスターチが含まれているからだ。だから、これらを多く食べるほど、中に含まれるスターチのために高カロリーとなり、必要十分なアミノ酸を摂取するには、かなりの量を食べることになるんだ。

そしてまた、バイオアベイラビリティ(生物学的利用能、生体利用効率)の問題もある。タンパク質のうちのどれだけの部分が実際に利用可能で、僕らには消化できない植物繊維でがんじがらめになっていないか、ということだ。僕らは草食動物ではないから、植物繊維を発酵させて、必要な栄養分の全てを取り出せるような長い消化管は持っていないんだ。僕らとしては自前の胃酸に頼るしかなく、胃酸が分解可能なのは、すぐに利用できるタンパク質なんだ。だから、自前の消化器をうまく利用しないと、身体に対して有害な結果となる。

僕らの胃は、濃密で効率の良いタンパク源である、動物性タンパク質を分解するのに適してるんだ;それは完全タンパク質であり、必要なアミノ酸は全て含まれている上に、僕らの胃もそれらならたやすく分解できる一方、植物性タンパク質の場合は簡単にはいかないんだ。

という訳で、アミノ酸は酵素の構成部分であると同時に、脳や神経系がきちんと機能するのに必要な神経伝達物質にとって欠かせないもの全てを提供するという重要な役割も果たしているんだ。こうしたアミノ酸には、グルタミン酸、アスパラギン酸、トリプトファン、フェニルアラニンなどが含まれる。

僕らはまた、食事によってコレステロールも摂取する。菜食のコレステロール不足は深刻だが、メディアは完全にコレステロールを悪者扱いしている。忘れてならないのは、コレステロールが、性ホルモンを含む、ステロイド・ホルモンの前駆体であるということだ。だから、コレステロール不足は、多くの症状を惹き起こすんだけど、中でも気分低下、憂鬱、性的(機能)不全が顕著なんだ。僕らが食べたコレステロールの殆どは実際には吸収されないけれど、高脂肪/ローカーボ食は適切なコレステロールの生合成を助け、コレステロールが損傷するのを最小限に食い止め、最終的に多くの害が起きるのを防ぐ。

高脂肪食が重視するもう1つの栄養分がマグネシウムで、マグネシウムは、高糖分/高スターチ食では消費されてしまい不足しがちなんだ。マグネシウム不足は、不眠症や頭痛、無気力症、神経過敏、錯乱状態、油断、不安、記憶喪失を惹き起こすことがある他、幻覚や憂鬱、双極性障害、自殺念慮、さらにはアルツハイマー病の初期段階、ADHD、IQ低下の原因にもなるんだ。もっと延々とリストアップしてもいいんだけど、もうお分かりだろう。マグネシウム不足は、僕らの社会ではかなり蔓延していて、その多くはおそらく、食事法のせいなんだ。僕らが十分なマグネシウムを摂取していないのも問題なんだが、原因は他にもある。高スターチ/高糖分食は大量のマグネシウムを排泄してしまう傾向があるため、摂取した分を利用できないからなんだ。マグネシウムにはまた、アルミニウムやニッケル、鉛、ベリリウム、カドミウム、水銀といった気分障害を惹き起こす有毒な重金属から身を守る効果もある。

マグネシウムのサプリメントを飲むことを皆さんにお勧めしたい。今どきは、どんな食事法をしていようが、誰しもマグネシウムのサプリが必要だろう。

他にも不足が懸念されるミネラルがある。植物ベースの食事法をしている人は、数多くの反栄養素を摂取することで、それらが体内のミネラルと結合して利用できなくなってしまうんだ。人の神経伝達物質やホルモンの構造を含む、様々な何千もの生化学(的)反応には数多くの微量元素が必要となる。だから、微量元素不足は、間違いなく気分障害となってあらわれるのであり、穀類のようなヘルシーだと広く考えられているようなものだけしか食べず、日に5食も穀類ばかり食べていると、微量元素不足のリスクが高まるんだ。

高脂肪食が重視するものとしては、他にオメガ3脂肪酸(◆悪玉コレステロールを分解し、血液を浄化する作用がある。オメガ3のオイルに含まれるDHA(ドコサヘキサエン酸)とEPA(エイコサペンタエン酸)は脳、神経系統、目の健康に効果があるとされる)
がある。数々の研究から、オメガ3脂肪酸のレベルが低い子どもたちは、活動過多や学習障害、行動障害となりやすいことが明らかになっている。オメガ3脂肪酸不足はまた難読症や、暴力、憂鬱、記憶障害とも関係がある。これらは実は気分障害なんだ。他にも沢山懸念される病気がある;ガンや関節炎、その他の炎症性疾患だ。このように、オメガ3脂肪酸不足は極めて広範に見られる。アメリカの人口の60%がそうだと考えられているんだ。

他方、きちんと考えられたケトン食は、オメガ3脂肪酸を重視するんだ。特に、原始人食の傾向を持ったケトン食では、穀物で育った家畜の肉、卵、それに、魚とシーフードを重視する。これらはいずれも、オメガ3脂肪酸をとても多く含んでいる。オメガ3脂肪酸を得るために、亜麻油やチア種子オイル、ナッツ、種子類を勧める人も多い。でも、これらに含まれているのは、僕らにとって必要な長鎖オメガ3脂肪酸ではない。EPA(エイコサペンタエン酸とDHA(ドコサヘキサエン酸)は魚やシーフード、穀物で育った家畜製品に含まれている。これらは種子類では摂取できないんだ。

という訳で、亜麻油から短鎖オメガ3脂肪酸を得られるけど、数多くの研究によって、短鎖オメガ3脂肪酸から長鎖オメガ3脂肪酸への変換は、必要なくらい効率的には行われないことが明らかになっているんだ。この能力は遺伝と関係があるという。農耕文化の子孫は、この変換能力が少し高いとする説もあるけど、安全対策として、穀物で育った家畜の肉と一緒に、魚油のサプリもお勧めしたい。というのも、畜舎や工場畜産場の肉には、オメガ3脂肪酸が含まれていないからだ。これが、オメガ3脂肪酸不足が多く見受けられる理由の1つだ。

もし妊婦の体内のオメガ3脂肪酸が低レベルだと、全部が赤ん坊の方に取られてしまう。というのも、胎児がきちんと育つ上で、オメガ3脂肪酸は欠かせないからだ。だから、産後憂鬱症をよく目にすることになるんだが、一説によれば、その本当の理由は、母親が出産したときに、オメガ3脂肪酸が非常に不足しているために、完全な憂鬱状態になるからなんだ。このオメガ3脂肪酸欠乏症は子どもにも受け継がれる。オメガ3脂肪酸が得られないことには、母子は何ともしようがない。だから、ADD(注意欠陥障害、多動症候群)やADHD(注意欠陥過活動性[多動性]障害)、活動過多、行動障害が蔓延しているのも不思議ではない。これらの多くはおそらく、オメガ3脂肪酸不足のせいであり、それが誕生後の子どもに受け継がれたんだ。

ということで結論としては、もしあなたが何らかの気分障害や思考/注意欠陥障害で苦しんでいるのなら、あなたはどんな食事を取っているのか、見直すべきだということだ。脂肪は十分に取っているだろうか?コレステロールは十分に取っているだろうか?正しい種類の脂肪を取っているだろうか?効率の良い動物性の完全タンパク質を摂取しているだろうか?あなたの消化は、これらの重要な栄養素の全てを分解・吸収するに十分なものだろうか?こうした事を自問してみる必要があるんだよ。

Jonathan: 実に興味深い。ダグ、概説をありがとう。キミが言った通り、そうした内容をしばらく前にこのショーで取り上げたことがある。食事法が脳に影響を与えるということは、科学や生物理学の観点からして、全く明らかだ。つながりが証明済みなんだ。まず論破できない事実なんだけど、多くの人々は、未だこのことに部分的にも気づいていないと思う。というのも、人が高カーボ食や加工過程で化学物質を添加した食品を食べると、一時はハイになり、気分が良くなるからだ。それを食べ続けるうち、ドラッグを常習するような感じになって、彼はそれへと戻って行っては気分よく感じて、「いい気分だ。サンドイッチを食べたからだ」と考えるようになるんだ。

Doug: Yeah, セルフメディケーション(Self-medication、自己治療)とは、市民自身にて傷病・症候を判断し、医療製品を使用すること)
だね。

Jonathan: こうしたことや摂食障害に関連するんだけど、エリカが『気分治療』の著者であるジュリア・ロスによるビデオの内容を少々紹介してくれるんだ。ジュリア・ロスは栄養療法セラピストであり、カリフォルニア州ミルバレー依存症施設でカウンセラー兼サイコセラピストとしても働いている。それではエリカの方から、しばらくの間、それらを紹介してもらうとしよう。

Erica: ジュリア・ロスは、何本かのビデオをユーチューブ上に公開しているので、彼女の著書である『気分治療』を手に入れて読んでる時間の無い人たちのために、これらのビデオの内容をシェアしようと思うのよ。そのうちの1つは、『気分と炭水化物中毒』というタイトルで、
https://www.youtube.com/watch?v=_CMnh7nYOrM
この中で彼女は、食物依存症について語ってるんだけど、ジョナサンが今言ったように、彼女は食物依存症や摂食障害のカウンセラー兼サイコセラピストとしての経歴を持っていて、栄養摂取プランとサイコセラピーを組み合わせることで、クライアントがしっかり快復できるようにし、あるいは少なくともこうした問題に正面から向き合えるように支援しているの。

彼女のビデオは実に興味深い内容なんだけど、まずは食物依存症について手短に述べておくわね。彼女は基本的に、依存症とは生物としての命令の言いなりになっている状態なので、患者たちはノーと言えないんだと言うの。リスナーにとっても、食物依存症は実際深刻な問題でしょう。SOTTにも、これを扱った記事が多く紹介されてるわ。いくつか挙げてみるわね。1つ目は、『食物依存症とドラッグ依存症 ― 脳は似た活動をすることが判明』
http://www.sott.net/article/226955-Food-Addiction-And-Drug-Addiction-Brain-Activity-Shows-Similarities-Study-Finds
というもので、今を遡る2011年に公表された記事よ。あと、『ジャンクフード中毒 − 隠された事実』という記事も、
http://www.sott.net/article/273173-Addiction-to-junk-food-More-than-meets-the-eye
2013年にグリーン・メッド・インフォで公開されてるわ。

だけど、リスナーにとって、食物依存症というのは、とりわけケトン食についての情報を人々にシェアする際に出くわす最新の話題でしょうね。そうした人たちは最初に、「おお、どうしてあなたはピザもクッキーも食べないでいられるの?」と言うでしょうけど、それはこうした食べ物が脳の構成部位に影響を及ぼすからなの。少々背景を説明するために、食物依存症および、この依存症から人々を救おうとする組織が存在していることについての情報をいくらかシェアしたいわ。『食べ物戦争 − 食物依存症に冒された心身のための闘い』という
http://www.thefix.com/content/food-wars-battle-hearts-and-minds-food-addicts-0
今年の3月に出た記事があるんだけど、食物依存症患者のための様々なプログラムを紹介してるの。掲載元の「フィックス」というのは、依存症と闘うウェブサイトで、進行中の様々なプログラムや依存症をめぐる議論が満載なのよ。

それにしてもこの記事は、食物依存症が現実のことだと私が理解する上で役に立ったわ。ざっと概要を述べると、食物依存症治療の12ステップのプログラムが何個かあるのよ。幾つか挙げると:オーバーイーターズ・アノニマス(匿名過食症者の会)、
http://archives.bukkyo-u.ac.jp/rp-contents/DF/0043/DF00430L019.pdf
匿名病的食欲者の会、匿名回復期にある食物依存症者の会、匿名食物依存症者の会、それに匿名グレイシーター(※名前の由来は後出)の会があるわ。拒食症と多食症患者の12ステップ・プログラムに特化した、もっと小さな会もあって、匿名拒食症と多食症患者の会と呼ばれてるわ。

この記事を書いた人は、これらのプログラムのタイプ毎の違いに関して、実に興味深い議論をしてるの。彼が言うには、病的飲食者のための各プログラムをざっと比較してみると、主な違いはただ1つで;すなわち、オーバーイーターズ・アノニマス(匿名過食症者の会、OA)以外のプログラムは、参加者に対して、ある種の食事プランの変更を求めてるのよ。どのプログラムも12のステップと12の伝統に基づいているんだけど、いずれも、病的飲食を止めようという気概さえあれば、会員で居続けられるの。

幾つかのグループは、特定の食品に注目し始めたのよ;殆どは、大抵の病的飲食者にとっての誘因となった食品である、精製されたカーボ食品だったわ。こうしたグループの殆どは、病的飲食者の実証的証拠から、病的飲食の抑制は、これらの食品 ― 糖類と炭水化物 ― を食事から除けばずっと容易になると信じるようになったのよ。

今を遡る1960年、エドワード・ダウリング神父は、結成25周年を迎えたAA(アルコホーリクス・アノニマス)の会報『ブドウのつる』に記事を書いたんだけど、その中で彼は、彼自身暴食癖があって、スターチ、塩、砂糖を控える必要があると述べ、この結果、永久に「グレイシート」として知られるようになった、低カーボ食プランが生まれることになったの。グレイシートについて知らない皆さんのために、少々背景を述べるわね。というのも、これは実に興味深いものだと感じたから。

12ステップ・グループの殆ど全てが食品プランで専らフォーカスしているのが、グレイシートの中核となる考え方;
http://www.therecoverygroup.org/odat/greysheet/index.html
すなわち、会員たちの食事から、砂糖と小麦粉を減らすことなの。この考え方によれば、食事プログラムにもNA(=ナルコティックス・アノニマス(Narcotics Anonymous)、薬物によって大きな問題を抱えた仲間同士が薬物問題を解決したいと願う相互援助(自助グループ)の集まりで、直訳すると「匿名の薬物依存症者たち」の意味)
やAAのようなプログラムと同様な、しらふかどうかを判定する境界線が必要だというの。これらの食品が、AA活動でバイブルとされてきた『アルコーホーリクス・アノニマス(通称:ビッグブック)』の中で述べられている、会員たちの異常食欲現象を惹き起こす原因と思われたのよ。グレイシートは、低カーボ食が異常食欲を惹き起こすことが滅多にないことの科学的証拠を提供するために公表されたの。(※メンバーだった印刷屋の亭主が寄付したグレイ色の紙に印刷されたのが、名前の由来である由。)
確かにカーボ食を取ると、セロトニン・レベルが上昇して、ぐっと気分が良くなることは分かってるんだけど、これは単に一時的なことなのよ。これのマイナス面は、血糖値のレベルが上昇した後に、レベル低下が起きることで、この結果、異常な食欲が起こるもんだから、このサイクルが往々にして繰り返すの。

Erica: ということで、興味がある人は読んでみて欲しいんだけど、上の記事では、もっと多くの様々なプログラムについて論じられてるわ。でもそうした内容はジュリア・ロスが、この『気分と炭水化物中毒』というビデオで言ってることと同じ趣旨なのよ。基本的に彼女は、栄養不足の脳と栄養十分の脳とを比較して論じてるわ。さらに彼女、不安は3重構造だと言うの。憂鬱が蔓延してるでしょ;そして、中毒やストレスが蔓延している。だけど、本当に問題なのは食事だってね。第2次大戦に端を発して、伝統的なアメリカの食事は変化し、良質な沢山の脂肪が減らされて、マーガリンのようなものが導入されたわ。憂鬱状態の脳は、神経質で、不安に悩み、食欲異常なのよ。

さらに続けて彼女は、気楽な状態の脳は穏やかで、満足していて、アミノ酸その他の栄養素が揃っていると言うの。彼女は、食欲に影響を与える4つの神経伝達物質について語るんだけど、これこそ彼女が中毒の問題に魅了された点なのよ。脳内の化学物質を調節できる人は、砂糖を捨て去ることができる人なの。このユーチューブ・ビデオの冒頭で彼女は、どうしたら、脳内の栄養状態を良くすることができ、その結果よい気分になれるかについて述べ、食べると悪い気分になるジャンクフードを口にするのを止めて、正常な食欲を取り戻し、くじけた気分を完全に回復させるには、10週間かかると言ってるわ。

ということで私は、食欲に影響を与える4つの神経伝達物質を手短に概観してみたいと思うの。既にギャビーやダグも紹介していたけど、その4つとは、セロトニン、GABA、カテコールアミン、それにエンドルフィンよ。これらが欠けると、ホントに気分に影響が出るの。

食品と気分とのつながりについてのビデオで、もう1つ彼女が言ってるのは、彼女たちが神経化学者であるブルーム博士の研究成果に基づいて、アルコール依存症や麻薬中毒者の研究を行ったことなの。不安と憂鬱と不眠によってこれらを説明する彼女たちの研究は、これらを報酬欠如症候群と呼んでるわ。彼女たちが言うには、アミノ酸を補うことで、気分を悪くする遺伝子の働きを乗り越えられるのよ。アミノ酸は気分を根本的に良くする一方、これを摂取しない人たちは高い率で気分障害が再発し長引くのよ。アミノ酸を3から10か月摂取するだけで変わるの。だから彼女たちはこのアプローチを「栄養セラピーを伴ったサイコセラピー」と呼んでるわ。

それじゃあ、4つの神経伝達物質を手短に概観するわね。きっとダグとギャビーも補足してくれるでしょう。1つ目がセロトニンで、脳内のセロトニン・レベルが高いと、人はポジティブで自信に満ち、柔軟でおおらかになるのよ。セロトニン・レベルが低下すると、人はネガティブで強迫観念に襲われ、くよくよして眠れなくなるの。そして、2つ目。カテコールアミンのレベルが高いと、人は活発になり、陽気に、敏感になるけど、カテコールアミンのレベルが低いと、人は疲れたように感じ、元気が出なくなるのよ。3つ目がGABAよ。脳内にGABAの量が多いと、人はリラックスしたストレスのない状態となり、脳内のGABAの量が少ないと、神経過敏で、ストレスに満ちた、不安に打ちのめされた状態になるの。最後がエンドルフィンだけど、これについてはギャビーが少し話してたわね。これのレベルが高いと、人は居心地よく、安らぎ、多幸感を味わうんだけど、エンドルフィンのレベルが低下すると、人は心身の苦痛に対して、叫びたくなるくらい過敏になるのよ。

彼女は「どうしてあなたの気力はエネルギー不足なのか?」と問いかけて、これら4つの神経伝達物質が高かったり低かったりすることによる問題への対処法を検討し、これらの補給についてアドバイスをくれるのよ。だから、このビデオは本当にお勧めよ。もう一度繰り返しておくと、ジュリア・ロスが2014年にシリコンバレー健康研究所で行った『気分と炭水化物中毒』という講演のビデオクリップよ。もう1つのビデオは『フード(食品)とムード(気分)のつながり』
https://www.youtube.com/watch?v=0N4-LRSz_tI
というものよ。あなたたち、これについては補足してね。これは本当に惹きつけられるビデオだわ。誰しも身近に食物依存症に罹っていて助けてあげたい人が居るでしょ。この情報はとても有益なのよ。特に、本を読んでる時間が無いような人にはね。

私自身、10代の娘たちを育てた時、彼女たちがこうした症状の全てに罹りながら、どうしていいか分からなかった経験があるので、あの頃この情報を知っていたらと思うわ。私に言わせれば、食物依存症というのは深刻な問題なの。私自身の子供たちが、ソーダやファストフードの中毒になったのを目の当たりにしたんだもの。アドバイスを与えて助けてあげようにも、どうすることもできず手をこまねいているしかなかったの。

Jonathan: エリカ、説明ありがとう。そうしたことの全ても何らかの形で、食物依存症に関係してくるんだろうね。特に食事法の変更にだ。僕が本格的な食物依存症を患ったと言えるかどうか、自分では分からないんだけど、はっきり覚えてるんだ。いわゆるジョンズをね。
http://allabout.co.jp/gm/gc/77676/3/
ピザか巨大サンドイッチの店だよ。一時僕は、そこにあったダイエットペプシのアスパルテーム中毒だったんだと思う。毎日、1日中飲んでたんだ。断つのは難しかったよ。悪くない、何とも言えない気分になるんだからね。ああいったものを断つには、確かに意志力と動機が必要だよ。

リスナーの中でそのような事を始めようとする皆さんに対して僕が証言できるのは、一旦高脂肪食に移行すれば、違いは明らかだってことだ。ストレス等から解放されたのを日々実感できる。ずっと気分がよくなるんだ。以前の僕は毎朝起きると、ずっしりと重い不安を感じたものだ。今ももちろん、不安が全く無くなってしまった訳じゃないけど、食べたいものを見境なく食べていた頃と比べれば、優に80%は減ったと確信している。

これを実行する際に、食事以外で役に立つものとして、沢山のサプリメントがある。ダグから、効き目のあるものについて、少々紹介してもらおう。

Doug: Yeah, これから挙げるのは、決して網羅的ではないけど、真っ先に思いつくものだ。ノラ・ゲドガウダスの著書『プライマル・ボディー/プライマル・マインド』も少し
http://smile.amazon.com/Primal-Body-Mind-Beyond-Health/dp/1594774137/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1435592534&sr=8-1&keywords=primal+body+primal+mind
http://mixi.jp/view_bbs.pl?comm_id=2590126&id=77046169
参考にしたよ。

以前も議論したように、欠けているものを補うことは、気分を調節するうえで大きな要素となる。役に立つか試した方がいいものが幾つかあるんだ。オメガ3脂肪酸のサプリによる補給はとても重要だ。こうしたことは、みんなやってるかも知れないけど、良質な魚油の摂取。ベタイン塩酸塩もそんな1つだ。多くの場合、問題なのは食べる量が足りないことではなくて ― そういう場合もあるのは確かだが ―、より良い食事法に変えて、良い物を食べているつもりが、それでも具合が良くならないことのようなんだ。で、これはどういうことかと言うと、きちんと消化・吸収できてないからかも知れないんだ。

という訳で、塩酸のサプリメントを取るのはとても役に立つんだ。というのも、体内で十分な胃酸が作られない場合には、何しろ、タンパク質がきちんと分解されないもんだから、僕らが話していたような様々な神経伝達物質となるアミノ酸類が吸収されないからだ。そしてまた、食事で摂取した様々なミネラルも吸収されないので、ミネラル消化不良にも悩まされるんだ。塩酸をサプリで取ることは、食事法を変える場合、特に重要だ。塩酸のレベル低下が随分と蔓延しているからね。

マグネシウムも、サプリで取るべき重要な物質だ。違った形での摂取を2つ組み合わせると、大変役に立つ。リサーチしたところ、今世間で行われているベストな摂取法はグリシン酸マグネシウムだと思う。グリシネートマグネシウムとも呼ばれるものだ。粒子がとても細かいので、よく吸収される。消化不良も解消されるんだ。マグネシウムを取り過ぎると下痢することがあるけど、グリシン酸マグネシウムは酸化マグネシウムやクエン酸マグネシウムのような他の化合物の形で摂取したときよりは、下痢が起きにくくなってるんだ。何にも結合していないイオンの形のマグネシウムも優れている。純粋なマグネシウムで、液体状だ。経皮マグネシウム療法も役に立つので、エプソムソルト(硫酸マグネシウム)入浴やマグネシウムを肌にスプレーするのもよい。リンゴ酸マグネシウムは、線維筋肉痛の人には特に効く。というのも、マグネシウムが結合しているリンゴ酸が線維筋肉痛にとても有効だからだ。

ヨウ素の不足にもまた、対処が必要だろう。ヨウ素不足の症状は、マグネシウム不足の症状にとてもよく似ている;鬱病で「思考に霧がかかった」感覚、ADHD、記憶障害等だ。加工食を含む、現代の食事は、往々にしてヨウ素不足となりがちだが、それは単に、食事に含まれるヨウ素が不十分であるからだけではなく、現代の食事法が、デトックスのためにヨウ素を消耗させるようなものだからでもある。ヨウ素が摂取できる食品には昆布やシーフードがあるが、高濃度のヨウ素をサプリで取るのが良いだろう。

ビタミンB群は細胞のエネルギー反応過程や腎臓の健康にとって非常に重要であり、特にB5・B6・B12は神経系機能にとって、とても重要だ。菜食主義者にはB12がとても不足しがちだが、それは、植物からは摂取できないからで、代わりにサプリを取れば、不足していたと分かるだろう。動物性の食品を沢山食べていても、B12不足になっていることもあって、これは塩酸不足という先に述べた問題のせいだ。体内で十分な塩酸がつくられていないと、B12をきちんと消化できないんだ。巷にはB12の舌下吸収タイプのサプリが出ている。メチルコバラミンの形で舌下吸収できるトローチタイプのもので砂糖が含まれていないものがお勧めだ。多くは砂糖を含んでいるが、それは単に、口の中で溶かすからにはキャンディーのような味が好まれるからだ。だから、砂糖を含まないものを探して欲しい。そういうタイプも出ている。

ビタミンB群は活性化された形での摂取も望ましい。B複合体を取るなら、B6が活性化された形のピリドキシル5フォスフェイト(P5P)や、メチルコバラミンの形のB12、それにメチルフォレートを探してみて欲しい。メチル形は重要だ。メチル基供与体を持っているからだ。かなり複雑な話になるので、立ち入らないが、メチル基供与体は、記憶障害や気分障害を改善する上でとても役に立つ。だから、ビタミンB関連以外でも、メチル基供与体は提供されている。S-アデノシルメチオニン(◆体内で脳内の化合物などを合成する働きに関わる物質)
や、トリメチルグリシン、コリン、ベタイン等がそうで、ビタミンB6と葉酸を組み合わせたものもある。

それから、脂溶性のビタミンB1誘導体にベンフォチアミンというものがあり、これには糖化を減少させる働きがある。
http://hajime888.com/beauty/touka_04.html
http://hc.kowa.co.jp/otc/8223
さっき僕が言っていた事を思い出して欲しいんだけど、人が高カーボ食を食べると、折角取ったタンパク質も最終的にはカラメル層に覆われてしまい、役に立たなくなってしまうんだ。ベンフォチアミンは糖化を抑制する。だから、もしあなたが、高カーボ食から移行中なら、このベンフォチアミンは、カーボ食のネガティブな効果を幾分緩和する役に立ち、移行を多少スムーズにする上で役立つばかりか、気分を向上させるだろう。というのも、神経伝達物質や受容体をベタつかせる糖化を除去できれば、それら神経伝達物質の働きがより効率的になるからなんだ。

Doug: L-カルニチン(◆脂肪を燃焼させるために必要なアミノ酸の一種)
というアミノ酸は、脳組織を糖化から守るのにとても役立つんだ。L-カルニチンは肉製品にしか見つからない。菜食では得られないものだが、サプリの形で取れば役に立つだろう。

ホスファチジルセリンというサプリもあって、これは時にPSと略称される。これはニューロンをコーティングし、信号の伝達を助ける、髄鞘にとって必要な脂肪質の物質なんだ。これにはまた、脳変性疾患を和らげる働きも発見されている。これはまたコルチゾールを減らす働きもある。コルチゾールというのは、ストレスホルモンだ。以前も話した通り、コルチゾールのレベルが慢性的に高くなると、極めて大きなダメージをもたらし、明らかに、気分に対しても良い影響を及ぼさない。ホスファチジルセリンはまた、記憶力と集中力を高めることが分かっている。

アルファGPC(L-α-グリセリルホスホリルコリン)と、DMAE(ジメチルアミノエタノール)という名の2つのサプリがあるんだけど、長くて言いにくいので、何の略かは割愛する。これらはいずれも、記憶と認知を司る重要な神経伝達物質であるアセチルコリンの前駆体なんだ。アセチルコリンは、気分や睡眠に関わるのみならず、広範な認知上のトラブルに対処する。もう1つ、フペルジンAと呼ばれる物質があるが、これには脳内のアセチルコリン濃度を高める働きがあり、アルツハイマー病の治療に効果があることが分かっている。以前にギャビーが少し話したことがあるL-チロシンというアミノ酸は、ノルエピネフリン(副腎髄質ホルモン)とドーパミンの前駆体という重要なものだ。これとB6を一緒にサプリで摂取するのはグッドアイディアだよ。というのも、B6はL-チロシンが変換する上で重要な働きをするからだ。

DLPA(DL-フェニルアラニン)もまた、L-チロシン、ノルエピネフリン(副腎髄質ホルモン)、そしてドーパミンの前駆体となるアミノ酸だ。同じフェニルアラニンというアミノ酸でも、D体とL体では違った構造をしている。何らかの痛みや依存症、逸楽行動(=三昧、耽溺)が見られるときは、D体が特に役に立つ。これまた、ギャビーとエリカも少々触れていたんだけど、GABAと呼ばれる抑制/鎮静作用のある神経伝達物質がある。不安や観念奔逸、
http://meddic.jp/%E8%A6%B3%E5%BF%B5%E5%A5%94%E9%80%B8
あるいは肉体[身体]的緊張感がある場合には、本当によく効くんだ。ただGABAで1つ問題なのは、血液脳関門を通過しないことで、もしGABAを摂取した人が、効いたと感じたなら、それはもっと大きな問題が存在していることの証拠かもしれない。つまり、その人の血液脳関門がリーキーなために、物質が血液脳関門を通過している訳で、これはあってはならないことなんだ。これ自体、別の大きな問題なので、ここでは立ち入らないでおくけど、リーキーガットの人が、それを治せば、リーキーな血液脳関門の障害も解決するのが普通だ。

そういう訳で、テアニンの方が優れた選択肢だろう。テアニンもまたアミノ酸で、血液脳関門を越えられ、GABAを増やす働きがある。だからこれは、観念奔逸や肉体[身体]的緊張感と組み合わさった形で不安や憂鬱がある場合にも効くんだ。テアニンにはセロトニンやドーパミンを増やす働きもあって、神経保護的効果もあるんだ。テアニンを自然に含んでいるのは緑茶で、だからこそ、多くの人が緑茶を好んで飲むんだ。緑茶にも寝つきが悪くなるカフェインが含まれてるけど、テアニンはカフェインの影響も和らげるんだよ。
http://xn--88j8d6g0bp6rrb0119c.jp/archives/1393

チャットルームから質問だ。「L-トリプトファンは、5-HTPとどう違うのか?一方が他方より好ましいのはどんなときか?」ということだね。トリプトファンは必須アミノ酸なんだけど、一連のステップを経て、体内では最初に5-HTPを合成するんだ。5-HTPは活動過多の子どもに有効で、セロトニンとメラトニンの前駆体なんだ。大まかに言えば、これらの2つの異なった形があって、どちらを摂取しても変わりはないんだけど、睡眠障害がある場合は別だ。睡眠障害がある場合は、5-HTPよりもL-トリプトファンの方がいいだろう。というのも、5-HTPにはコルチゾールを高める作用があるからだ。だから、この点には少し注意が必要だ。寝る前に取るのなら、5-HTPよりもL-トリプトファンの方がいいだろう。だけど、両方のサプリを取る必要はないんだ。どちらかでいい。

砂糖を取ると、5-HTPやトリプトファンの治療効果や吸収が妨げられるというのも、注意すべき重要な点だ。全てのアミノ酸の中でも、これらは見捨てられがちなんだ。最も吸収が悪いんだよ。アミノ酸の幾つかは吸収されるのを競い合うんだけど、L-トリプトファンもまた吸収されないことがあるので、胃が空腹のときに取るのがいい。L-トリプトファンも不安や憂鬱症に効くんだけど、抗鬱剤を飲んでいる人は摂取してはいけない。相互作用があるからだ。

そして最後がビタミンDだけど、これは季節性情動障害(SAD)に極めて有効であることが分かってるんだ。だから人々は、日照時間が少なくなる冬場に、これを摂取する傾向がある。というのもビタミンDは、ご承知の通り、皮膚が日光に曝されているときに作られるからだ。ギャビーが服用量について、話してたね。彼女は一般に言われるよりも多い、4000から8000IUの間がいいと言っていた。実際、米国ビタミンD評議会は、冬場には10,000IUの摂取を勧めている。だが問題があって、ここカナダでは1,000IU以上を購入できないんだ。というのもカナダ保健省は、間抜けにもこの種のことが分かっていないからだ。彼らが何を懸念しているのか全く分からない。というのも、ビタミンDを過剰摂取するのはとても難しいからだ。兎も角、あまり沢山は手に入らないので、残念ながら8,000/10,000 IUは取れない。ほんの一握りで我慢するしかない。

Erica: ダグとギャビーに、すぐに済む質問があるの。『気分と炭水化物中毒』のビデオで、ジュリア・ロスが、5-HIAA(5-ハイドロキシインドール酢酸)について語ってるの。彼女が愛情を込めてコカイン中毒者について話す際に、この物質に触れたのよ。というのも、このサプリを使うことで、彼らにコカインをやめさせられると分かったからなの。あなたたち、この物質について何か経験はあるかしら?彼女は単に、これはセロトニンの代謝産物で、気分に影響を与える化学物質であり、暴力や自殺念慮に効くとしか言ってないの。続けて彼女、プロザック等の抗鬱剤はこの5-HIAAの機能を低下させると言うのよ。それで、あなたたち、これについて何か知らないかしら、ということが訊きたかったの。

Doug: Well no.

Gaby: Yes.

Doug: Oh あなた知ってるの、ギャビー?私、知らないもんだから。

Gaby: 彼女の本を読んだ時、それに関して書いてあったわ。おそらく、彼女がビデオで言ってたのと同じ物質でしょうね。だって、それの投薬が効いた人々の化学経路を抗鬱剤が妨害するということだもの。だけど、私自身は、そのサプリに関して臨床経験は無いわ。

Erica: Yeah, あなたたちが2人とも言ってたように、このビデオで彼女は、こうした薬は一生涯飲み続けなければならないものではないと言ってるわ。ビタミン・サプリはきちんと飲めば、4から6カ月でいいのね。コカインやヘロインのような重症の中毒でも、せいぜい1年ぐらいだと言うのよ。それで、目を見張るような結果が出るというんだから、本当に興味深いと思ったわ。

Jonathan: ダグ、僕からも、すぐ済む質問なんだけど、前駆体についてなんだ。キミは、例えばGABAは血液脳関門を越えられないと言ってたね。そこで質問だけど、一般的に言って、神経伝達物質を摂取するより、その前駆体を摂取する方がいいんだろうか?例えば、GABAよりテアニンの方がね。血液脳関門を越えられる前駆体を見つけて飲むのはいいことなのかな;メラトニンの場合もそうだろうか?

Doug: 必ずしもそうとは限らないんだ。前駆体自体には問題が無くても、変換が難しいかも知れない。これには、例外を許さないようなルールは無いんだ。GABAの場合には、血液脳関門を越えられないので、一般的には、血液脳関門を越えられるテアニンの方が優れていると言える。だけど、状況は様々だ。代わりの前駆体を摂取できるような状況もあるけど、残念ながら、例外を許さないようなルールは無いんだ。

Jonathan: それじゃあ、前駆体の良し悪しは本質的に、身体がそれを変換できるか次第なんだね。

Doug: Yeah.

Jonathan: 自動的に変換されるというものではないんだね。

Doug: その通りだ。さっき話したオメガ3脂肪酸類と同じ様な事だよ。αリノレン酸(ALA)の一種である亜麻油から見つかる短鎖オメガ3脂肪酸の効用を説く人々もいる。でも、その状況では、前駆体を取らない方がいいんだ。というのも、僕らは一般的に、それを長鎖のEPAやDHAに変換できないからだ。だからこの場合には、前駆体ではなく最終生産物を取るしかないんだよ。

Jonathan: よし、分かった。ギャビー、キミはサプリメントについて、特にキミがさっき紹介してくれた4つの症候群との関連で、補足してくれることになっていたね。ダグがすっかり紹介してくれたお蔭で、少々重複することになるかも知れないけど、数分ばかし、特に甲状腺や副腎の障害に関して、どんなものがあるか、話してくれないか?

Gaby: Yeah, 手短に触れておくわね。もうダグが素晴らしくまとめてくれたので、私からは特に、カシオペア・フォーラムのコアメンバーたちとの経験を総合して話しましょうね。みんなに思いだして欲しいんだけど、メンバーの殆どは既に、こうしたサプリを試し、食事法を変更し終えていて、変更して既に1、2年経つメンバーは、もうサプリは要らなくなったのよ。最初のうちは多分、彼らももっと頻繁に摂取する必要があったんでしょうけど、最終的にはもはや必要なくなったの。「治療」すべき症状を感じたので飲んでいたサプリが、もはや必要ないと分かったときは、普通、もはやそのサプリメントは必要なくて、食事法だけでうまくやって行けるという明らかな兆候なのよ。

総じて言えば、セロトニン障害を抱えていた最初のグループの場合、ダグが言っていたように、5-HTPやトリプトファンを使ったわ。フォーラム・メンバーたちの体験では、5-HTPがうまく効いて、典型的には1日300mgが必要だったの。最初は最低量の60mgを日に2回から始めて、2日毎に増やして行き、最後は300mgまでもっていったのよ。トリプトファンの方が効くという人たちもいて、なかには、快眠のためにメラトニンが必要だという人も居たわ。トリプトファンにはセロトニンの生成を促す働きがあって、日に3回300mgずつ摂取したの。念のために言っておくけど、セロトニンのサプリには絶対的禁忌があって、それは、MAO[マオ]阻害剤(◆モノアミン酸化酵素阻害剤の短縮形、=monoamine oxidaze inhibitor、モノアミンオキシダーゼ阻害剤[薬])
という抗鬱剤よ。こんにちでは使われるのは稀だけど、特定タイプの鬱病に処方されてるの。他の抗鬱剤は絶対的禁忌ではなくて、相対的禁忌よ。

ということで、セロトニン障害の人たちには;5-HTPとトリプトファンね。殆どの人は5-HTPの方が効いたみたいよ。

第2のグループは甲状腺障害すなわち、ドーパミンやアドレナリン、ノルアドレナリンのようなカテコールアミンに問題がある人達なんだけど、彼ら全般の体験上最も好まれたのは、L-チロシンで、日に500mgカプセル1個で不十分なら、3個摂取してたわ。忘れてならないのは、このサプリは眠れなくなるので、昼を過ぎたら飲んではならないってことよ。安眠のためには、昼を過ぎたら控えた方がいいわ。L-チロシンが効かない人は、L-フェニルアラニン (LPA)500mgを1から4カプセル、午後3時より前の食間に摂取すれば効くと思うわ。

副腎に障害のある第3のグループの場合、効き目がある物質が幾つかあるのよ。例えば、ビタミンBがとてもよく効くので、鉄過剰でなければ飲むといいわ。ビタミンBは鉄の吸収を促すからね。もう1つのプロトコールは、ヒドロコルチゾンを少量摂取することよ。ヒドロコルチゾンは生体内にあるコルチゾールで、試す価値があるわ;まず朝に2.5mgを摂取して、午後3時までの間に、合計10mgになるまで摂取するのよ。これは、食べ物に対するアレルギーが相当あって、ストレスを味わってる人達には、とても良いプロトコールよ。もう1つのやり方は、プロゲステロンのクリームかジェルを、説明書の指示に従って、膣か直腸の内側に塗布するというものだわ。これは副腎の働きを助け、プロゲステロンに由来する諸々のホルモンの分泌を促すのよ。

さっきも話したGABAは、筋肉の緊張を和らげるの。用量としては、日に100mgを3回が望ましいけど、もっと多く、日に500mgが必要なこともしばしばよ。一般的には、ハーブ療法やアドレナルオプティマイザーないしアドレナルサポートもよく効くわ。

最後の、エンドルフィン障害のグループの人たちだけど、特に身体や感情的な苦痛が大きい場合には、既に話があったDLPA(DL-フェニルアラニン)ね。これはエンドルフィンのレベルを回復させる働きがあるんだけど、書物では一般的に、一時的に使用することが勧められていて連用すべきでないとされてるわ。私たちのフォーラムでのリサーチでも、数日で十分という結果が出たわ。連用すると、リバウンド効果や、回避したくなる反作用があるのよ。でも、感情的に苦しいということなら、数日間、少量なら服用可能だわ。朝に500mgを取って、午後3時より前に、3服まで。でも、続けていいのは1日から3日までね。

その後は、『気分治療』でも述べられていたように、アミノ酸を組み合わせて飲むのがお勧めよ。リジンやメチオニン、トリプトファン、フェニルアラニン、バリン、ロイシンをブレンドして、これまた午後3時前に、800mgを、日に2回に分けて服用するの。といったところが、各グループ毎にお勧めのサプリよ。『気分治療』は参照すると、とても役に立つわ。というのも、彼女は用量や、そのやり繰りの仕方、減らし方や止め方について述べてるからなんだけど、基本的には、反作用が出るようになったら止めるべきね。蔵書としておけば、調査するのにとても役立つわ。

フォーラムで勧めておいた本がもう1つあって、ここでも言っておきたいんだけど、それはジェームズ・ハーパー著『精神治療薬を安全に止めるには』よ。
(※この本には邦訳が無さそうですが、ベンゾについての日本語のマニュアルがありました。本記事への小生コメントを参照下さい。)
精神治療薬を飲んでる人達のために、この著者たちは薬ごとに具体的に、どんなサプリを取って薬を止めたらいいか詳しく述べているので、問題を抱えている人たちは、是非チェックしてみるといいわ。

Jonathan: Thanks Gaby. リサーチしてみるのは、いつだっていい事だ。だからこそ、みんなには自分で調べてみるよう勧めてるんだ。僕自身の経験からも言えるんだけど、たとえサプリだろうと思い切って試してみればいいというものではない。「おお、これは良さそうだ」なんてね。自分が何を治そうとしているのか、知っておくのがとても重要なんだ。リサーチを行い、できれば本を買うことだ。ネットで徹底的に何を日にどれくらい飲めばいいかといったことを調べないと、酷い目に遭うだろう。

ということで、今回はこの『気分治療』という本について述べてきた。是非ともチェックするよう、みんなにお勧めするよ。ジュリア・ロス著で、確かアマゾンで入手できた筈だ。それじゃあ、ゾーヤのペットの健康コーナーに行くとしよう。今回の話題は、酪農場での動物虐待。皆で勉強するとしよう。ということで、ペット・コーナーに行くけど、その後は今日のレシピということで、タパスを紹介しよう。馴染みの人も、そうでない人も居るだろうけど、少しばかり紹介するつもりだ。


ペットの健康のコーナー

ゾーヤ(Zoya):ハロー、ヘルス&ウェルネス・ショーのペットの健康コーナーへようこそ。私はゾーヤよ。今日は皆さんに、とても辛いけど、非常に重要でもある話題をお話しするわね。家畜の扱いに関して話そうと思うの。ずっと以前から私は、酪農複合施設等で行われている動物虐待についてシェアしたいと思ってたんだけど、2日前に出された、ある嘆願を見て、今こそ取り上げるべきだと思ったの。

嘆願書は次のように言ってるわ:
http://www.thepetitionsite.com/537/831/647/fire-animal-abusers-of-cows-implement-stricter-laws-on-handling-them-at-dairy-farms/
「どうか、この嘆願にサインして、世界中の皆さんにシェアして下さい。バーナムウッド酪農場の飼育係や作業員が、乳牛を虐待して傷つけては、その様子をビデオに撮影し続けているという事実を白日の下にさらしたいのです。もっと残酷な虐待はないか探ろうとするかのように、カメラで隠し撮りをされている、これらの可哀相な動物たちに慈悲をお願いします。ウィスコンシン州バーナムウッドにある、この家族経営の酪農場のオーナーと家族は、使用人たちが乳牛たちを殴ったり蹴ったり、高圧ホースで顔に水をかけたり、剪定ばさみで尻尾を切り落としたりするビデオ
https://www.youtube.com/watch?v=yVGDYS5H4e4
を見せられて、ゾッとしショックを受けたようです。アンドラス酪農場の惨状を『動物への慈悲』という名の動物の権利保護団体が撮影したビデオで見せられて、誰も抗議できませんでした。酪農場の経営者は、このような虐待が起こらないよう防止してきたつもりだと誓っています。この酪農場のオーナーであるアンドラス氏はこう語っています。『従業員の何人かが、当酪農場の適切な動物取扱い規則に従っていないのを見てショックです。うちの家族の誰一人として、当酪農場でこのような行為が行われているとは気付きませんでした』」。

この後、請願を行った人たちは、詳細についてさらに述べ続けてるの。本件についてどう言えばいいかしら?まず一番に言えるのは、これは何ら驚くべきものでも、新しいものでもないということね。かなり本格的な動物保護法が存在し、このような暴力/虐待からの保護を動物に対して与えているアメリカのような国でも、こうしたケースがあるのを私は目にしてきたわ。一方で言えるのは、ドローンによる市民への攻撃のような明らかに違法な大統領令を、多数の国民が甘受するような国で、こんな事が起こらない訳がないという事ね。何と言っても米国民は、無分別にも反露プロパガンダを支持し、その大義名分の下、例えば中東で何が行われているか見ようともしないんだから、偽善の極みよ。

結局のところ、研究の一環として、この国の農場でどれほど多くの動物たちがこのような扱いを受けているか、注視するより他、私には手がないの。人々が乳製品を味わう幸せを享受するには代償も必要であり、このような事は資金難等に苦しむ一部地域だけでの問題なんだと、私は世間知らずにも考えていたんだけど、ところが実際にはこれが、どこであろうと酪農場全般で起きている問題であることが明らかに分かったのよ。養豚場等でもそうなのは言うまでも無いわ。

という訳で、農場で飼われている数多くの動物たちが置かれている恐ろしい状況について要約してみるけど、最も高潔な職業だと思われている獣医がこの問題を長引かせているとも言えるのよ。この産業全体が自然に対する犯罪なんだから、暴行/虐待は氷山の一角に過ぎないわ。乳牛を例にとってみるわね。人間が飲む牛乳を生産するために、乳牛は普通毎年、子牛を産み続けなくてはならないの。生まれて20から24時間以内に、子牛は母親から引き離されるわ。自然のままであれば、子牛は数か月から1年は母親の乳を飲むのによ。殆どの哺乳類がそうであるように、母牛と子牛の絆は強いの。ある研究によると、この絆は出産後の最初の 5分間に築かれるものだと言うわ。
https://nagano.repo.nii.ac.jp/index.php?action=pages_view_main&active_action=repository_action_common_download&item_id=834&item_no=1&attribute_id=22&file_no=1&page_id=13&block_id=17

子牛を連れて行かれると、母牛は狂ったように子供を探すんだけど、二度と会うことはないの。引き離された牛たちは、怖れ、混乱しているのが分かるわ。この状況をどのように扱おうと、母子の分離は、母牛と子牛のどちらにとっても、物凄いストレスになるの。でも、母になったばかりの乳牛は、酪農場の利益最大化のために、搾乳牛の群れの中に戻されるのよ。自然が親子のために与えた牛乳は、人間が消費するために処理されるの。

牛の寿命は自然だと20年くらいだけど、商業用の乳牛は7歳以上まで生きることはなくて、若いうちに多くが屠殺されるのよ。選抜育種、そして、より最近では遺伝子操作の結果、大量の乳を出す牛が選別され生み出されるようになったわ。こんにちの乳牛は、子牛が必要とする量の約10倍、日に35から50リットルの乳を出すの。大量の乳を出す結果、牛は重大な代謝上の緊張状態に置かれることになるわ。乳房がとても重いので、しばしば牛の乳房提靭帯が伸びて痛みをもたらしたり、裂けたりし、あるいは、蹄葉炎のような脚の病気になったりするの。このような脚の病気は、とても痛みを伴うのよ。

乳牛はまた、脚や乳腺の感染症に罹ることもあるんだけど、これらもとても痛いの。搾乳機自体、乳牛を感染症に罹りやすくするのよ。2分も真空搾乳機にかけられ、前列の乳首の1つが出なくなっても、後列からは搾乳を続けるの。これは乳牛にとって苦痛であり、乳頭にも負担がかかると信じられてるわ。真空搾乳というプロセス自体が、感染の可能性を高めるものなのよ。

さて、分娩誘発について話しましょうね。これは畜牛の群れ管理ということで、未だに沢山の酪農場で行われてるんだけど、いつ番って受精したかに関係なく、短期間のうちに、乳牛の群れに分娩を誘発
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jrd1977/23/3/23_3_85/_article/-char/ja/
させるために用いられる手法よ。これは獣医が副腎皮質ステロイドを注射して、子牛を早産で生まれさせることによって、母牛を早く搾乳可能な群れに戻すというものなの。妊娠3週以降に行われる場合は特に、母牛の健康が往々にして損なわれ、乳腺炎や代謝病、胎盤停滞、感染症のリスクが高まるわ。早産で生まれた子牛はか弱く、特別なケアと注意が必要になるので、子牛の健康も懸念されるわね。

時として、妊娠できない乳牛にもホルモンを投与するんだけど、これがさらに彼女たちの健康を危険にさらすの。

尾切り、つまり、乳牛の尾を切り落とすことについて、嘆願では、この行為が虐待の一部だと言っているけど、どうやら多くの酪農場では、飼っている乳牛の全部に対して、意図的かつ定期的に行っているようね。乳牛の尾に外科的切断術を施したり、あるいは断尾用ゴムリング
http://www.hopeforanimals.org/animals/milk/00/id=466
http://item.rakuten.co.jp/surge-m/5171/
を用いたりするのはごくありふれたことで、時には、尾のごく短い一部だけが無傷で残っているのも見かけるわ。これは、酪農業者たちが搾乳小屋に居るときに、糞尿にまみれた汚い尾で鞭打たれたくないし、汚れた尾のせいでバクテリアがコンタミする率が上がるために、乳腺炎に罹る率が上がるのだろうと誤解しているのが原因なの。尾が無いと、乳牛たちは蠅を追い払うことができなくて不可避的に苛立つことになるわ。外科的切断術は直後に痛みをもたらすし、残った尾の神経へのダメージは、慢性的な疼痛の原因になることもあるわ。横になっている牛を起こして手作業で搾乳をするときに、尾で怪我をしないように断尾を行うというのも、時々あるのよ。

様々な種類の牛にはまた、普通、角が生え育つんだけど、日に2度の搾乳の際、牛を集める途中で、牛同士が喧嘩して角で相手を傷つけることがあるの。だから、まだ子供を産んでいない雌牛が成長して搾乳される牛の群れに仲間入りする場合には、普通6か月以下の若いうちに、除角を行うの。
http://www.hopeforanimals.org/animals/milk/00/id=313
これは普通は生え始めた角に焼ゴテを当てるんだけど、あるいは、ナイフや鉤状の道具を使って角の中の成長した組織を全て取り除くのよ。

こんにちでも多くの場所で、この痛みを伴う作業が、麻酔も無しで行われてるの。もし、若い雌牛の生え始めた角にコテが当てられなくても、もっと成長した後の角を切り落とすという、痛くて悲惨な作業が行われるので、感染症に罹るリスクは高いし、クロバエが感染症を媒介する地域もあるわ。

身の毛のよだつような詳細な話は他にも沢山あるけど、もう分かったでしょ。さて、こうしたことの全てにおいて、獣医はとても重要な役割を担ってるのよ。一方でどうやら獣医たちは、このような環境においても、動物たちを可能な限りベストな状態に保つという、素晴らしい高貴な仕事をしているようね。何と言っても、私たちには彼女たちの出す牛乳が必要だものね?でも、不幸なことに、これは大きな間違いだわ。というのも、確かに人間は最適な健康状態を維持するために、肉を食べる必要はあるんだけど、それとは反対に、牛乳を飲むことを正当化する健康上の理由は無いの。純然たる事実はこうよ。乳牛の牛乳を飲むべき唯一の生き物とは、彼女の赤ちゃんなの。それ以外の生き物は単に彼女を利用し、その過程で彼女を虐待してるだけだわ。これが自然に対する犯罪でないとしたら、何と呼べばいいの?

獣医になるために、私は手当が必要な、数えきれないくらいの数の乳牛の病気や障害を学んできたけど、その殆どは不適切な飼育や不適切な食事のせいなの。つまり、もし彼女が自然の中で享受すべき生活を行うことが許されさえすれば、発生すらしないような病気が殆どなのよ。肉牛ですら、ずっと良い状況に置かれてるわ。というのも彼女たちは、赤ちゃん牛を育てることを許されていて、母乳を取られないからなの。だって、そうしなくては子牛はちゃんとした重さに育たないもの。だけど、乳牛の殆どは、強制収容所暮らしを余儀なくされてて、みな同じようなストレスと恐怖を味わってるのよ。

中にはおそらく、個人経営の小さな酪農場で、丁寧に動物たちを扱ってるところもあるのは分かるわ。だけど、世界中で経営されてる酪農複合施設に比べたら、殆ど無いも同然なの。

ということで要約すると、このコーナーの冒頭で話した嘆願がシェアしているような物語は、確かに恐ろしいことだけど、とても珍しいという訳ではないのよ。乳牛を叩きのめさないからといって、彼女たちが、然るべき良い扱いを受けているとは限らないわ。酪農複合施設で飼われている乳牛の中には、太陽を見たり草の上を歩くことなく死んで行くものも居るのよ。PETA(【略語】=People for the Ethical Treatment of Animals、動物の倫理的扱いを求める人々の会)
のような狂信的な菜食主義者たちは、私たちのことを肉食犯罪者と呼ぶけど、真相は以前も話したように、肉牛は往々にして乳牛よりもずっと良く扱われてるわ。それでも虐待は確かにあるの。だけどそれはまたの機会にね。

今回のペット・コーナーは以上よ。それではまた。


Jonathan: Thank you Zoya. とても参考になったよ。沢山の人々が ― 多分、今時分なら気付いていてもいい位の数とまではいかないだろうけど ―、こうした巨大酪農場で動物虐待が行われていることに気づいて居るだろう。確かに100%ではないにしても、こうした事は多くの酪農場で行われ続けているのだから、公にする必要があるし、人々も気付かなくてはならない。全く気にかけないような人々も居るだろうが、自分に食べ物をもたらしてくれる源に関して、欠片ほどの良心がある人ならば、食べ物をもたらしてくれる動物たちがきちんと取り扱われるべきだと思うことだろう。悲しい状況だけど、これに関する気付きが拡がるのに協力することはできるだろうと思う。

今日のレシピだけど、あまりストレートな「これをカップ1杯半、それを小さじ1杯」という感じのレシピではなくて、タパスについて話したいんだ。今回のショーの前に、僕らで話をした時、今日参加できなかったティファニーが、「これって本質的にはオードブルじゃないの?」とコメントしたんだけど、まあ、確かにそうなんだ。タパスというのは本質的に、スペイン料理におけるオードブルないし前菜なんだ。今日は『気分治療』についての話だったけど、時には創造的なエネルギーを何かに注ぎ込むのも、気分を良くするものだ。僕が食事法を変えた時の体験からも分かるんだ。その時、僕はまるで、「何てこった。一生ハンバーガーとバターを食べていくことになるのか」という風に感じたものだ。それだって、そう悪い組み合わせではないけど、創造的な一皿を料理して、出来たらゆっくりと食べるというのも、実に満足な気分になるものだ。だからって、誰もがグルメになって、始終すっかりのめり込むべきだということではないんだ。だけど、工夫を凝らした、見た目にも訴えかけ、しかも本当に美味しい料理を作るというのは確かにいいものだと思う。

ということで、ウィキペディアのタパスの項を読んでみるとしよう。「タパスとは、スペイン料理の様々なアペタイザー(前菜)ないし軽食のことである。冷製料理(オリーブとチーズ混ぜ合わせ等)または温製料理(小イカフライ等)がある。スペインの選り抜きのバルで、タパスは洗練された料理に進化した。スペインでは、タパスを頼むお客は、数多くの様々な種類のタパスをオーダーして、それらを組み合わせ、十分な食事とすることもできる。中央アメリカでは、このような軽食はボカスとして知られる。メキシコでは似たような料理がボタナスと呼ばれる。タパスを供するのは、会話を促すためである。というのも、人々は自分たちの前に1食分全てをセットされて、それを食べることに集中しなくて済むからだ。同じく、幾つかの国々では、タパスを食べている間は、立って辺りを歩き回ることが、食事をする人々にとっての慣例となっている」

ということで、タパスが本質的には前菜[オードブル]であることが分かっただろう。これは、大いに楽しみながら食べるものなのだ。伝統的にタパスとは1切れのパンのことだったのが、やがて、ある種の肉とチーズまたはスパイスまたはハーブがその上に載せられるようになった。随分とローカーボ食について話してきたので、パンについては、創造性を発揮するとしよう。先週僕らはカシューバターパンを紹介したんだけど、今週も自分で2度試してみたところ、じつに美味しかった。先週のショーを聴き直すのは億劫だという皆さんのために、ざっとおさらいしてみよう。本当にちょっとしたレシピなので、サッと振り返ってみよう。

カシューバター:カップ1杯
卵:大5個
リンゴ酢:大さじ1杯
甘味料(ステビアまたはキシリトール):小さじ1杯
ベーキングソーダ:小さじ3/4杯
粗塩:小さじ1/4杯

カシューバターと卵を一緒に混ぜ合わせ、次に酢を混ぜ合わせ、それに、甘味料とベーキングソーダと塩を混ぜ入れたら、これで生地の準備完了だ。

摂氏177度で45分焼いたら、しばらく冷ます。

冷ます時間は1時間よりちょっと短いくらいがちょうどよい。僕は食パンの焼き型を使ったので、伝統的な一塊のパンのような形になったんだけど、クッキングシートの上に広げて、薄いバージョンにしてもいいんだ。この場合は、小さな部分に切り分けて、タパスのベースとして使う。このレシピが好きなのは、1食あたりのカーボの含有量が極めて少なくなるからでもあるんだ。僕らの概算では、このパン1切れ当たりのカーボは7から8グラムとなる。だから、数枚食べるだけなら、ケトン食事法を行っている人でも困ったことにはならない。カーボが日に25グラム以下なら、ケトーシスの状態で居られるので、これを1、2切れ食べても大丈夫だし、タパスにするなら、もっと食べても大丈夫だ。7.5cm x 2.5cmの大きさに切れば、1片当たりのカーボは2から3グラムまで減らせると思う。
https://cassiopaea.org/forum/index.php/topic,34453.msg632699.html#msg632699

ということで、みんなに、これをいろいろと試してみるよう勧めたいんだ。タパスを作るのなら、まずはクッキングシートの上に、大きなシート状にパンを敷き、牛肉のスライスでも、チキンでも、ベーコンでもいい、肉を混ぜ合わせて、パンの小片の上にきれいに置くんだ。そして時々、僕がやるのは、チミチュリ作りだ。前にも話したと思うけど、コリアンダー、パセリ、にんにく、塩、胡椒を混ぜたソースなんだ。これらを、緑の葉が少々しぼむくらいの、ごく低い温度に熱しながらよく混ぜ合わせ、最後は緑色のペースト状になるようにすれば、風味豊かなソースになる。

カシューブレッドの上に、チキンを幾らかとベーコン少々を層に重ね、その上にチミチュリをかければ、素晴らしい組み合わせとなる。鱒か鮭のような魚もいい。鮭は避けるという人も居るけど、そうでない人も居るから、これはオプションだ。魚を載せる場合には、ホイップしたココナツクリームを作って、それにレモン・エキスを混ぜれば、偽のサワークリーム・トッピングに使える。

ということで、トッピングに創造性を発揮することだ。砕いたアーモンド少々、あるいは少々のパセリか何かをトッピングとして散らし、その上に胡椒をかければ、見た目もよくなる。

僕がタパスで言いたかったのは、時には食べ物にもエネルギーを注いで、少々時間をかけて、美しく楽しくなるよう、皿に並べてはどうかということなんだ。過去に、これは僕の役に立ったことがある。食べ物依存症を更正するという観点からではない。落ち込んでいて長い1日を過ごしていたので、台所で、1、2時間かけて、何か本当に楽しめるようなものを作り、それから座って、それを食べたんだ。本当に健康的な食事で、鎮痛剤など入っていなくても、とても楽しく、穏やかに作用し、創造的なアウトプットを作る楽しみを演出してくれるんだ。これが今日の食べ物レシピだ。でも、さっきも言ったように、これはレシピと言うよりはインスピレーション・プラス・アルファというところかな。「レシピ」をチェックして、インスパイアされるものがないか、写真も探してみて欲しい。

今日のショーは以上だよ。次回は、来週月曜の東部時間で午後2時。来週のテーマについてはまだ議論している最中なので、聞いてのお楽しみだけど、是非ともまた、ヘルス&ウェルネス・ショーをお聴き逃しなく。

ホストのみんな一緒にやってくれてありがとう。リスナー諸君、聞いてくれてありがとう。チャットルームのみんな、質問してくれてありがとう。ということで、みんな、素晴らしい1週間をお過ごしください!
posted by たカシー at 06:24| Comment(2) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
GABA受容体に作用するトランキライザーであるベンゾをを止めるためのマニュアル:『ベンゾジアゼピン − それはどのように作用し、離脱するにはどうすればよいか』
http://www.benzo.org.uk/manual/index.htm
※日本国旗をクリック
Posted by たカシー at 2016年08月14日 09:25
アシュトンマニュアルに対する批判
http://8729-13.cocolog-nifty.com/blog/2013/05/post-0977.html
Posted by たカシー at 2016年08月15日 05:39
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