2015年02月01日

SOTTフォーカス:ホロコースト2.0、目前に迫る!

ホロコースト2.0、目前に迫る!
http://www.sott.net/article/291591-Holocaust-2-0-Coming-soon


ハリソン・ケーリ
Sott.net
Tue, 20 Jan 2015 18:09 CET

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ソットドットネットは、この星の人々がかつて「決して忘れまい」と誓ったことを実は覚えていないようであることに鑑み、記念的な連載を開始する。歴史は繰り返しつつあり、それは今起こっていて、私たちの目の前で始まりつつある。本シリーズを、人類に対する私たちからの警告と思って欲しい。聞き流すことのなきよう。
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二度と繰り返してはならぬ
http://www.mofa.go.jp/mofaj/me_a/me1/il/page4_000911.html
(写真)
http://intotheworld.blog65.fc2.com/blog-entry-52.html

アルフレッド・ヒッチコックは芸術家だった。彼は映画の語る言葉 ― イメージや音 − と、直感的な、感情のレベルでコミュニケートする方法を理解していた。そのようなことができる人は他にはごくわずかだ。このような彼の能力は、『サイコ』、『鳥』、『めまい』、その他数えきれないほどの心理スリラー作品に現れている。しかし彼は、大抵の人が聞いたことのない、ある映画も作っていた。1945年、彼は第2次世界大戦後に解放された、ヨーロッパじゅうの強制収容所の様子を、イギリス・アメリカ・ロシアのカメラマン/兵士の撮影したビデオを使って、ドキュメンタリー映画にする手伝いを任されたのである。
http://www.rawstory.com/rs/2015/01/why-hitchcocks-horrifying-film-on-the-holocaust-was-never-shown/
ヒッチコック自身は結局、報酬を拒みつつ、1か月ばかりこの映画に取り組み、ビデオの視覚表現を手伝っただけだったが、その後、様々な理由から遅延が起こったため、スタジオの幹部はプロジェクトを中止し、焦点を変更、新しい監督(ビリー・ワイルダー)を雇って、ついには短い、全く異なるバージョンを『デス・ミルズ(死の挽き臼)』としてリリースした。
https://www.youtube.com/watch?v=vdba86U2g68

アメリカのCATV大手HBOは、今月26日に新作ドキュメンタリー『夜は訪れる』
http://www.hbo.com/documentaries/night-will-fall#/
を放送予定だが、これは何十年も倉庫に眠ったまま復活を待っていた、オリジナル・フィルムについての物語だという。テレビ番組『フロントライン』は
http://www.pbs.org/wgbh/pages/frontline/camp/faqs.html
1985年に、この映画のオリジナル・バージョン『強制収容所の記憶』を放送していた。これはここで見ることができる。
https://www.youtube.com/watch?v=W88gA7O_tOM
(PBSのウェブサイトでも視聴可能である。)
http://www.pbs.org/wgbh/pages/frontline/camp/view/#lower

この映画の元々の目的は、ナチス・ドイツの恐怖を「私たちの集合記憶が忘れないように、ドキュメントとして」(※オリジナル映画のナレーション)
http://www.pbs.org/wgbh/pages/frontline/camp/campscript.html
見せることだった。つまり、忘れないためである。「人類」が行い得る、身も凍るような恐しい所業を見ることで、願わくば教訓を学び、このような災禍が二度と起こらないようにしようというのだ。「二度と繰り返してはならぬ!」というのは、私がホロコーストのことを考えるとき、真っ先に思い浮かぶ素晴らしいスローガンである。あれほど大規模な暴虐が再び行われるのを防ぐ上で必要となる事を見極めるのに、目や耳で注意を怠らないでいさえすれば大丈夫だとしたらの話だが。だが、私たちにはできないのだ。私たちはまたしても破滅へと向かう、同じ道を歩んでいる。ホロコーストが再び起ころうとしているのに、人類はそれが近づいてくるのを見ようとしないのだ。ごく少数の人々には見えているのだが、彼らの声など問題にならないだろう。第2次世界大戦勃発前にも、何が起ころうとしているのか予見していた人々がいたのだが、彼らは無視され、嘲笑され、逮捕され、殺されたのだった。

だが、ちょっと先走り過ぎたようだ。まずは、映画を見て欲しい。

ご覧になっただろうか?どんな感情がかきたてられただろう?こんな残虐なことがどうしてできたのだろう?一体何が、一部の人間たちに、他の人々をかくも無情に扱い、かくも卑劣な残酷さと無頓着さでもって、大量殺人、拷問、大量投獄、非人間的扱いに手を染めるようインスパイアしたのだろうか?これこそ私たちが向かう先であり、世界がまたしても盲目にホロコーストへとよろめきながら向かっていくのを見て、私はダメだと首を振りつつ、怒りと悲しみが心中に湧き起こるのを禁じ得ない。

二度と繰り返してはならぬ。だが、すぐに私たちは、この理想を現実として成就させる上での障害に出くわす。というのも、ホロコーストと聞いて、大抵の人々はまず、大量殺戮されたのが、ユダヤ人に限られていたと考えるからだ。それに、パレスチナ人に対するイスラエルの扱いに、道徳的な非難と憤りが広がっているにもかかわらず、反セム主義が大流行している訳でもなく、2度目の「ユダヤ人ホロコースト(大虐殺)」が視野に入ってきている訳でもない。しかし、殆どの人々が忘れているのが、政治的反体制派、ジプシー、ポーランド人、ソヴィエト人捕虜/市民、そして、精神/身体障害者がひどい扱いを受けたということだ。だから、第2のホロコーストが起きる可能性について考えるとき、「二度と繰り返してはならぬ」という言葉は、ユダヤ人に対する、徹底した根絶やしを繰り返してはならないという意味に解釈されがちだが、これではほとんど全く焦点がずれてしまう。

https://www.youtube.com/watch?v=-tGwjwK9pIM#t=16

では、仮にナチスがユダヤ人だけをターゲットにしたのだとしてみよう。それでも同じことだ。実際、そうすればおそらく、善悪はさらに明らかになるだろう。ユダヤ人は一まとめにして非難され、悪魔扱いされ、処罰され、殺された。彼らは油断らぬ脅威であり、ドイツ人ならみな戦うべき、内外からの敵とみなされたのである。「ユダヤ人問題」には「解決策」が必要だったのだ。このミームを広めようとしてドイツ人を狙った悪意的なプロパガンダについて、読んでみて欲しい:『ソットのスクープ:速報!ドイツ国会議事堂に放火、犯人逮捕!イスラム教徒による世界支配の企み明らかに!』
http://www.sott.net/article/291485-SOTT-Exclusive-Breaking-news-Reichstag-torched-culprit-caught-Muslim-plot-for-world-domination-uncovered
(※反イスラムの世論を煽ったシャルリーエブド事件と反コミュニズムを煽ったドイツ国会議事堂放火事件との類似性を指摘する、同じくケーリ氏の論稿)

多くのドイツ人が、「ユダヤ人」こそ真の問題であるという嘘に賛同したことは疑いない:ユダヤ人は自民族中心主義的で、部族主義的、二股で疑わしい忠誠心と世界支配の野望を抱く民族であると。だからドイツ人は、言わずにおかれた事には目を閉ざしつつ、ある解決策に同意したのだ:口では言えないくらい恐ろしい解決策にである。
As some Fox Newscommentators would put it,
people do "nasty things in the dark" after a terrorist attack,
and the security services are one institution where we "don't need sunlight". In other words, solve the problem, just don't tell us how you do it.
米上院情報特別委員会が公表した、ブッシュ政権下のCIAにおける「拷問」問題のレポートについて、FOXニュースのコメンテーターたちが言っていたように、(911のような)テロ攻撃を受けた後ならば、「暗闇の中では汚いことが行われるもの」であり、諜報機関のような機関の行動は「白日の元にさらす必要はない」のだ。
http://www.dailydot.com/politics/fox-news-cia-torture-report-america-awesome/
つまり、「問題を解決して欲しい。でも、どういう風にやったかは言わないでくれ」という訳だ。

たとえ、ナチスがユダヤ人について言っていたことに、何らかの真実があったとしても、だからといって、「解決策」が正当化されるものではない。良識をかけらほどでも持ち合わせている人間にとっては、重要な点は全く明らかだろう:ナチスは集団でもって、(世界の中でも)1つの民族をまるごと責め、悪魔扱いし、処罰し、殺したのである。彼らは徹底した根絶やしとしか言いようのないプログラムを実行した。彼らはユダヤ人を一網打尽にし、人権を奪い、飢えさせ、叩き、拷問し、人体実験を行い、殺した。相手がどの民族なのかは問題ではない。問題なのは、何らかの背景の下で、いずれかの民族に対して、これが起こり得たということなのだ。

マーク・トウェインが述べたとされる警句(おそらく出典不明)の通り、「歴史は繰り返さないが、韻を踏む」ものである。ホロコーストもその種の出来事であり、ユダヤ人に対するホロコーストは、その種の1事例だったのだ。人類が依然として人類のままであることを考えれば、私たちは、過去において常に行ってきたのと同じ事を行う傾向があるだろう。すなわち、大量に殺しあうことだ。「二度と繰り返してはならぬ」。素晴らしい言葉であるが、あまり現実的ではない。

それなのに、この考えに賛成しない人が居るだろうか?通りを歩いている誰でもつかまえて、ホロコーストが繰り返すのを見たいかと聞けば、まず間違いなく、「冗談じゃない!」と言うことだろう。本当に問題なのは、人々が積極的にこのようなシナリオを欲し、受け入れていることではない。問題なのは、どうやってこのような「限界点」へと事態が進展して行くのか、人々が分かっていないらしいことだ。人々はホロコーストへと続くダイナミクス(変化のパターン)や、その過程で自分たちが果たす役割について分かっていないのである。

実際私たちは、まさにこのダイナミクスが、たった今、いわゆる西洋諸国の至る所で展開中であるのを目の当たりにしている。単にそれがユダヤ人をターゲットにしていないだけなのだ。今回問題とされているのはイスラム教徒である:彼らの数はあまりに多く、移住は統制不能であり、彼らは同化し溶け込むことを拒む。彼らはテロリストであり、彼らの宗教は本質的に暴力的で、彼らは世界支配・世界じゅうの人々の奴隷化/改宗を計画しており、邪魔者は誰であろうと殺す。「ドイツ国会議事堂放火事件」に関する私の論稿を読んでみて欲しい。ドイツの新聞が描いたユダヤ人の姿と、こんにち、我が西洋メディアが提示するイスラム教徒の姿が、そっくりだと分かるだろう。それから、アリ・アブニマーによる、この論稿
http://www.sott.net/article/291547-Total-hysteria-France-now-jailing-people-for-ironic-comments
中の「」で引用された言葉を読んでみて欲しい。いくつか挙げてみよう:


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氏名が公表されている、ほとんど全てのケースで、逮捕者は北アフリカ系のようである ― これが示しているのは、フランス当局による取り締まりは、かなりターゲットを絞って行われているということだ。

。。。私は未だ、反イスラム、あるいはその他の人種差別的ないし偏狭なコメントを行った人々が、「テロ防衛」法によって、告発され投獄されたケースを見たことがない。

「最近、フランスに災いをもたらしているのはイスラム教徒たちだ」

「イスラムがフランス社会における大『問題』であるという考え方が、『左翼』の間で一般的となる上で、シャルリーエブドは強力な貢献を行ってきた。

イスラム教徒蔑視はもはや極右だけの特権ではなく、『人の気分を害する権利』として、政教分離(世俗)主義をとるフランス共和国により、また、『共生論』の立場により、是認されている」

「フランス、あるいはどこの国のニュース解説者も、パリで最近起こったテロリストによる攻撃を、フランス国内のイスラム教徒に対して、より露骨な懸念を表明する機会として捉えている」

「今回の攻撃を、フランス国内のイスラム教徒が発した、同化に対する拒絶のサインだと見る人は多い。

彼らはイスラム教徒が十分非宗教的になり得るだろうかと問い、イスラム教徒であると同時にフランス人でもあることは可能なのか、という疑念を呈してきた」
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「イスラム教徒」を「ユダヤ人」に、「ヨーロッパ」を「ドイツ」に置き換えて、80年時間を遡ってみれば、よく分かるだろう。

では、このダイナミクスはどのようにして起こるのだろうか?そして、その結果がどういう風にホロコーストの再来につながるのだろうか?これを心底から理解するには、基礎的な心理学について幾らか分かっていなくては無理である。だからこそ、アンドリュー・ロバチェフスキーは、著書『政治悪の科学』
http://www.amazon.com/Political-Ponerology-Science-Adjusted-Purposes/dp/1897244258/
の中の、全体主義の方法と理由について述べた第1章の中で、このテーマにページを割いているのである。だが、ロバチェフスキーの本より、多少「気楽な」ものが読みたいという向きは、デビッド・マクラニーの『あなたは自分で思っているほど賢くない』のような本から始めれば、苦にならないだろう。
http://www.amazon.com/You-Are-Not-So-Smart/dp/1592407366
http://www.lifehacker.jp/2013/07/130702howiwork.html
http://mixi.jp/view_bbs.pl?comm_id=2590126&id=77046169

マクラニーの本は、私たち人間が通常利用している、何十もの認知バイアス、論理的誤謬、知的経験則に焦点を当てている。これらのお蔭で私たちは、自分が思っているよりバカであり、た易く操作され、自分のやり方や好みについて全く分かっておらず、破滅的で役に立たない行動に固執し、全く不合理な決定を行っている等のことに気付いて身悶えすることなく、日々を過ごせるのである。そのようなものの中から、少しばかり取り上げてみよう:

プライミング:
http://blog.goo.ne.jp/smf405/e/66f44041692f17bc88907895c43bd9ee
あなたの行動は、あなたの適応的無意識に連想を促す概念によって、絶えず、いずれかの方向に向かうようせっつかれている。単にある単語を読んだだけでも、あなたの行動は影響されることがある(例、「ビジネス」志向の単語を聞いた人は、自分と他人との間でお金を分配するよう促された際に、より利己的になる)。そのような刺激には様々なものがある:イメージ、音、におい、顔の表情。ニュース、テレビ、映画、ラジオから毎日絶えず受けている、メディアの爆撃について考えてみて欲しい。テロ、邪悪、ジハード、アルカイダ、ISIS、イスラム、イスラム教徒。こういった単語について、また、その提示のされ方について、考えてみて欲しい。これらの単語全てが、感情レベルであなたに影響を与えるよう仕組まれた、感情のコンテンツを獲得してきたのである。

利用可能性ヒューリスティック:
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%92%E3%83%A5%E3%83%BC%E3%83%AA%E3%82%B9%E3%83%86%E3%82%A3%E3%82%AF%E3%82%B9
人は、共通に利用可能な情報に対して、より早く、烈しく反応する。たとえ統計的には別の結果が出ていても、個々の例が全体の代表であるとみなすのだ。馴染みのないものは何であれ、信じたり、その意味を理解するのがずっと難しい。例えば、有名な名前の方が、聞いたことのないものよりも思い出しやすい;「r」で始まる単語の方が、4番目に「r」が来る単語より思い浮かべやすい。一般的で、繰り返され、簡単に利用できる情報に基づく方が、やりくりしやすい。だから、主流派メディアがある最新の話題に関して、理性的な反論を全く紹介することなしに、あからさまな嘘や人種的固定観念、ありったけの感情を込めた見通しを繰り返し提示する場合、人々はそれらを信じてしまいがちなのだ。だからこそ、権力者にとって、メディアを独占することは非常に重要なのである。連中はコントロールしたいと思う人々の意識にとって「利用可能な」情報を何にするか決定すると同時に、それによってプライミングを行うことができるのだ。だから、過去5年以上の間にヨーロッパで起こったテロ攻撃のうち、イスラム教徒によるものが僅か2%である
http://www.sott.net/article/291383-Are-all-terrorists-Muslim-Nope-not-even-close
にもかかわらず ― メディアは同じ公式報告を用いて、全く違った図式の解釈を施す ―、人々が「テロ」という言葉を聞いたときに、イスラム教徒のことを考えたとしても、何ら不思議ではない。

正常性バイアス:
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%AD%A3%E5%B8%B8%E6%80%A7%E3%83%90%E3%82%A4%E3%82%A2%E3%82%B9
大変な事が起きても、人は素早く行動に移らない。何ら異常な事など起こらなかったかのように、ピタリと動きを止めたままで居るものだ。たとえ炎が燃えさかり、誰かの身体の一部が飛んで来て、周りの人々が皆、死に瀕していようとも。これは、どんな災害でも見られる状況である:ハリケーン、洪水、竜巻、飛行機事故、火事、等々。基本的にあなたは、「思うほど事態は悪くないのだ」と考えて自分を安心させようとする。あなたは何の脈絡もなく、心の準備もないまま、新しい事態の苛烈さを判断し、予測する必要に迫られることになってしまった。だから、政治屋や何かの専門家が、手頃な団体を悪魔呼ばわりするキャンペーンを始めても、あなたは、個々の改革策が「通常の」ものであり、大した問題ではないとみなしがちなのだ。あたかも洪水の水がゆっくりと水嵩を増していくように。最初の逮捕者が出たときも、自然な進展に過ぎないように感じるだけだ。あなたは、利用可能なメディアの情報に呼応するよう、既にプライミングされてしまっているのである。だがそれは、茹でガエル、すなわち、危険な洪水のようなものだ。「もう沢山」という時には、手遅れなのである。これと似たような話を、あなたは本で読んだことがあるかも知れない(例えば、第2次世界大戦史)。だが、あなたは真剣にそれに備えてこなかった。本当にそういうことになっても、あなたは気付きさえしないだろう。

確証バイアス:
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%A2%BA%E8%A8%BC%E3%83%90%E3%82%A4%E3%82%A2%E3%82%B9
あなたが抱く意見は、その意見に一致するようなデータで絶えず補強することによって、そして、それ以外の情報を無視することによって、形作られる。メディアからのプライミング情報が利用可能である結果、あなたは、それらの意見を作り上げた人々に有益な意見を抱き、彼らを論駁するような情報を無視するようになる。このような確証バイアスのせいで、あなたは現在の信念と矛盾する情報を解釈し直すことすらあるのだ。

後知恵バイアス:
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%BE%8C%E7%9F%A5%E6%81%B5%E3%83%90%E3%82%A4%E3%82%A2%E3%82%B9
ことわざに、馬鹿の後知恵という。あなたはおそらく「それが起こりそうな気配を感じ」たのだろう。だが、本当はそうでなかった。あるいは、今日行ったのと同じ決心を、おそらく5年前にしたのだろう。だが、実際はそうではなかったのだ。たとえ、15年前のあなたが、例えば人種差別的な政策/発言について、それが間違っている、あるいは「やり過ぎだ」と言って、自分の観方の正当性を示さなかったとしても、様々なバイアスや心的なショートカットがない交ぜになっているお蔭で、あなたは、自分が常に今と同じ見方をしてきたという風に、過去を書き換えさえするのである。大勢に従う(後出の「同調」参照)ことによって、あなたは過去に遡り、昔からの自己を現在の自己と一致させるのだ。でないと、偽善者になってしまうからだ。誰だって偽善者にはなりたくない。だから、たとえあなたがかつて、「二度と繰り返してはならぬ」と高らかに謳い上げたことがあっても、今度だってあなたは、おそらく人種差別主義者たちのヒステリーに同調するだろう。その行き着く先が、ホロコースト2.0という訳だ。あなたはイスラム教徒が問題になるだろうと常々思っていた ― メディアの報道はおしなべてそうだから(利用可能性ヒューリスティック)。メディアが提供するそんな物語は役に立たない:彼らは以前からそう警告していたって?巷に溢れているのは、彼らが正しかったことを証明する、いいとこどりのデータだ!

作話:
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BD%9C%E8%A9%B1
あなたは自分の行動の動機について、自分や他人をすっかり騙してしまう。同じストッキングを4足示され、品質のいい順に並べるよう言われたら、あなたは何かしら考え出す ― これは他のよりいいみたいね!この織り方を見て! − そして、それを信じるのだ。では仮に、あなたが街頭デモに参加して、「私はシャルリー」と大声で繰り返し、誰かに対してイスラム過激派問題に対処するよう要求したとしよう。あなたは自分がなぜそうするのか、分かっているのだろうか?おそらく分ってはいないだろう。でも、あなたはおそらく、何らかの理由を述べるだろう:移民、テロ、言論の自由。でも本当のところ、あなたは知らないのだ:これらは単にあなたにとって利用可能な選択肢に過ぎなく、実際にはメディアや社会の圧力によって、際限なく強化刺激を与えられた結果、あなたは条件づけされただけなのである。あなたは操作されているのに、それさえ分からないのだ。

傍観者効果:
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%82%8D%E8%A6%B3%E8%80%85%E5%8A%B9%E6%9E%9C
最初に本物の残虐行為が起きたとき、あなたは1番目に立ち上がるだろうか?まずしないだろう。不正が行われ、あるいは困っている人が居るとき、それを目撃している人が多ければ多いほど、誰かが助けに入る見込みは少なくなるものだ。人々は、他の誰かが問題に対処してくれるだろうと考えるため、あるいは、ただでは済まないだろうという恐怖のため、手出しできないのである。やがて、メディアや権力側が社会に受け入れることを許さないような、正しい反応 ― 良い反応 ― を示す人が現れると(あるいは反対に、道徳的/社会的要請から、邪悪な反応が示されると)、人々はもはや意を決して立ち上がることが永遠になくなる。最初、イスラム教徒は侮辱され、蔑視された。人々はそれを黙って見ている。やがてイスラム教徒は悪魔扱いされ、やがて漠然とした声明が出されて逮捕され、やがて強制収容所や牢獄に追いやられ、あるいは通りで殺される。やがて当局は政治的反体制派や、節を曲げない人々、あるいは何者であれ邪魔立てをする人々に対して同じことをする。やがて ― ひょっとすると当局は、あなたに向かって来るのだろう。

同調:
http://blog.goo.ne.jp/smf405/e/d9ce1d5965b94b6f38c3e28af4949a47
あなたは自分が、美しくてユニークな雪片だと思っているだろうか?
(※◆雪片は千差万別であることのたとえに使われる)
確かに、誰しも美しくてユニークな雪片である。だが、そんな誰もが同調を行う。権威者とみなした人の意志に同調するのだ(例、ミルグラム実験)。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9F%E3%83%AB%E3%82%B0%E3%83%A9%E3%83%A0%E5%AE%9F%E9%A8%93
https://www.youtube.com/watch?v=BcvSNg0HZwk
誰かに同調すること自体は全く悪くない。もしみんなが、ロバート・ケネディやキング牧師、ダグ・ハマーショルド
(◆スエーデン。国連事務総長(1953-61)。任期中に死去。国連に、ハマーシヨルド記念図書館が設けられた)、
ジョン・レノン、あるいはウラジーミル・プーチンでもいいのだが、こうした人々の理想に同調すれば、世界は間違いなく良くなるだろう。問題なのは権威者の本性だ。あなたは白衣を着た権威のある博士らしき男が「迷うことはありません、あなたは続けるべきです」と言ったからといって、死をもたらすほどの電気ショックを他人に加えたりは、まずしないだろう。だが、最初から他人に死をもたらすほどの電気ショックを加えるよう命じるこの人物は、一体誰だろうか?それと同じ人々が、1民族を悪魔扱いし、迫害し、牢に入れ、根絶やしにしようとするのだ。そうするのが連中の利益になるというだけで。この人々を表す言葉がある:サイコパスである。

マクラニーの本で述べられていない、もう1つの認知バイアスがある:私たちは、他の誰もが自分と同じような人間であり、自分がやろうと夢にも思わないような事は、連中だってやらないだろうと思う傾向がある。実際には、人々の何パーセントかはサイコパスであり、他にも多くの人格障害者が存在する;連中は気まぐれで拷問や誹謗中傷、虚言、殺人を行うばかりか、それを楽しんでやるのである。連中はまた、ロバチェフスキーが著書で述べているように、権力を握る傾向があり、「ファシズム」や「全体主義」、そして政治悪一般が帯びる特有の臭いと特徴は、連中が醸し出すものなのだ。もう1度上述のヒッチコックの映画を見れば、それが分かるだろう。

この現実は、サイコパスどもが私たちを操ることにより、連中自身のために「創造」しているのだ。連中にとってはたやすいことである。だが、普通の人間が、同じような「性向」を持っていないことを連中は知っている。だから連中は私たちを操るのだ。連中は私たちの弱点やバイアスの一切を承知しており、研究室で実験を行うように、つついたり急き立てたりして、意のままに私たちを駆り立てるのである。それをドイツ人に対して行ったのがナチスだった。これは常に起きている。そして人々は、認可されたメディアの方向性に基づいて意見を形成し、権力の座にあるサイコパスがでっち上げた「問題」についての「解決策」を求めて叫ぶのだ(最初から「解決策」をもたらすことこそが、連中の狙いだ)。その上人々は、自分たちがまともな理由からそうしているのだと思い込んでいる:経済的繁栄、社会の統一、言論の自由、人権、民主主義のためだと。だが、そうではない。彼らは権力の座にあるサイコパスが彼らにやらせたいと思っている通りのことをしているのだ。

私たち ― 西洋文明 ― は、かつてと殆ど同じ理由で、同じ方向に向かっている。人々は丁度ドイツ人がかつてそうだったのと同じように、このワナに導かれているのであり、結果も同様となろう。イギリス、フランス、ドイツその他の国々は、一度は嫌悪すると公言していた、当の体制に転じてしまった。これらの国の指導者たちは闇の側についてしまったのである。もし何らの救いも無ければ、これらの国の国民たちは、現実に目覚めるまで何年もの間、残虐な圧政下に置かれることになるだろう。でなければ、これらの国民は外国勢によって侵略され、敗戦するのだ。そういうことになれば何が起こるのかは周知の通りである。下のビデオは、このような指導者たちが受ける当然の報いを描いたものだ:

https://www.youtube.com/watch?v=kWR2I5Q9d9U#t=11

ロバチェフスキーは書いている:


---
もしサイコパスのネットワークが指導者としての権力を獲得して、国際的な場で活躍を始めたら、どうなるだろう?これは起こり得ることだ。。。サイコパスとしての特性に駆り立てられ、たとえ生涯利益を切り詰めることになろうと、このような人々は権力が欲しくてたまらない。。。彼らは結果が破滅であることを理解しようとしないのだ。細菌は、自分が殺した宿主である人間の死体と共に、生きたまま焼かれ、あるいは地中深く埋められるものである。
---


自分の認知バイアスに気付かぬまま、人々はこれまでの人生において理解してきたのと同じものを理解し続ける。彼らは同じ過ちを犯し、自らに嘘をつき、言い訳を思いつき、実際よりも魅力的で賢く思われるように自分の身の上話を「編集」する。そして彼らは、存在していることさえ知らない勢力の指示の下、機械的に行動し続ける。その結果、人類全体が悲惨な目に遭う。私たちは同じ過ちを繰り返す。私たちはよろめきながら、ホロコーストへと向かう。それが近づいているのを分かろうとしないのだ。やがて私たちは振り返って、そもそもどうやってこんな目に遭うことになったのだろうかと思う。それはさほど難しいことではない。再び起こしてしまったのだから、誰のせいでもない、自分たち自身のせいなのだ。それが起こりつつあるのが今なのである。

(完)
posted by たカシー at 17:20| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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